ビジネスシーンでは、「仕事を分担しましょう」「分担して当たりましょう」などと、業務を分担するシーンが多いですよね。
ただ、英語で「業務分担」を表現するとなると、何と言えばいいか、ぱっと思い浮かびにくいかと思います。
実際、日本語の「業務分担」を1つの英語で表現することはできません。
share workなどと直訳すると、意味が伝わりにくかったり、不自然な印象になってしまったりする可能性があります。
英語で「業務分担」を表現するには、状況に応じていくつかのフレーズを使い分ける必要があるのです。
この記事では、英語で「業務分担」を指す6つの表現を紹介し、例文とともに意味と使い方を解説します。
英語ビジネスシーンで適切に業務を分担し、チームワークによる成功を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

share work は一見すると「仕事を分担する」という意味で使えそうですが、ビジネス英語では不自然に聞こえることが多いです。
「share」は感覚的・抽象的なニュアンスが強い単語です。さらに「work」もこのままでは具体性に欠けるので、組み合わせると、「何を」「どう分けるのか」が曖昧になってしまいます。
仕事を分担しましょう。
仕事を分ける必要があります。
これらの表現は、意味は通じますが、意図が伝わりにくく、また、幼い印象になってしまう可能性があります。
「業務分担」について伝える際は、divideやassignなどの動詞を選ぶと、「何をどう分けるのか」分かりやすくなります。
shareを使う場合は、taskやworkloadなど、具体性の強い目的語と組み合わせるようにしましょう。
英語での「業務分担」の考え方

英語で「業務分担」を表現する際は、「何を」「どうする」のか、分解して考える必要があります。
単純に業務を「分ける」のか、「割り当てる」ことに焦点を当てるのか、「担当する」ことを強調するのかによって、表現が変わるのです。
たとえば、「チーム全体の仕事を分ける」場面では divide the work、「上司がメンバーに仕事を割り振る」場合は assign tasks、「それぞれの担当を明確にする」場合は be responsible forといった表現を使い分けます。
以下の例文を参考にしてください。
チームメンバーで仕事を分担しましょう。
各メンバーに業務を割り当てます。
彼女は顧客対応を担当します。
本語の「業務分担」という言葉はやや抽象的といえます。英語では、具体的なアクションに沿って表現を使い分けるのです。
次の章では、6つの「業務分担」の英語表現を紹介します。
それぞれの表現を覚えるだけでなく、「誰が・何を・どうするのか」を意識して、状況にあったフレーズを選ぶようにしてみてください。
「業務分担」の英語表現6つ

この章では、以下の6つの「業務分担」を指す英語表現を紹介します。
- divide the work(仕事を分ける)
- assign tasks(業務を割り当てる)
- share the workload(負担を分け合う)
- be responsible for(責任を持つ)
- take care of(〜を担当する・対応する)
- handle(業務を処理する・担当する)
それぞれの使い方を、例文とともに詳しくみていきましょう。
divide the work(仕事を分ける)
チーム全体の仕事をいくつかに分けて、それぞれのメンバーに割り振るときには、divide the workという表現が使えます。
プロジェクトの初期段階や、タスク整理の場面で便利な表現です。
まず全体の仕事があって、それを「分割する」イメージです。
プロジェクトを始める前に業務分担をする必要があります。
どのように仕事を分けましょうか?
それぞれの強みに応じて仕事を分けました。
divide the workという表現は、「誰が何をするか」決める前の段階で使いやすく、会議や計画フェーズで特に活躍します。
assign tasks(業務を割り当てる)

assign tasks は、それぞれのメンバーに具体的な業務を「割り当てる」ときに使う表現です。
「divide the work」が「全体を分ける」イメージなのに対して、assign tasksは「誰に何を任せるか」をはっきり決める段階で使われます。
マネージャーは各メンバーに業務を割り当てました。
それぞれの強みに応じて業務を割り当てる必要があります。
このプロジェクトの業務割り当ては誰が行いますか?
assign tasksは「担当者を決める」意味合いが強く、上司やリーダーの立場にある時に使う表現です。
share the workloadは、「仕事の量や負担」をチームで「分け合う」ときに使う表現です。
「divide the work」や「assign tasks」がタスクの配分にフォーカスしているのに対し、share the workload は「忙しさ・大変さ」をみんなで分けることを強調しています。
誰かに負担が偏らないように仕事を分担しましょう。
もっと均等に負担を分けるべきです。
繁忙期に彼女が負担を分け合ってくれました。
「チームで協力しながら仕事を進める」姿勢を示したいときに便利な表現です。
be responsible for(責任を持つ)

be responsible for は、特定の業務や領域について「責任を持って担当する」ことを指す表現です。
単なる作業の分担ではなく、「結果に対して責任を持つ担当者」に焦点を当てた言い方です。
チームで業務を分けたあと、「最終的に誰が責任を持つのか」を明確にするときによく使われます。
私は顧客対応を担当しています。
彼女がプロジェクト管理を担当しています。
この業務の担当は誰ですか?
役割分担や職務内容を説明するときに、特に便利な表現です。
take care of(〜を担当する・対応する)
take care of は、「その件は自分がやっておくよ」「対応しておくね」というニュアンスで使われる、カジュアルな表現です。
口頭でのコミュニケーションの際に、堅すぎない言い方をしたい時に便利です。
顧客へのメール対応は私がやります。
この件、対応してもらえますか?--大丈夫、私がやっておきます。
take care ofは、社内チャットや会話でよく使われる、フレンドリーな表現です。
軽いトーンで「自分がやります」と伝えたいときに使いましょう。
handle(業務を処理する・担当する)
handle は、「業務を処理する」「対応する」「担当する」といった意味で使われます。
「take care of」よりもややフォーマルなニュアンスで、単に担当するだけでなく、「問題やタスクを適切に処理する」「状況にあわせて対応する」といった意味合いも含まれます。
この業務は私が対応します。
彼女は顧客クレーム対応を担当しています。
明日の会議、対応できますか?
「任せても大丈夫」というニュアンスがあり、メールでも会話でも使いやすい表現です。
ビジネスシーン別「業務分担」の英語フレーズ

この章では、「業務分担」を指す英語表現を、シーン別に紹介します。
- 会議で分担を決めるフレーズ
- 上司・リーダーとして指示するフレーズ
それぞれ詳しくみていきましょう。
会議で分担を決めるフレーズ
会議では、業務分担を「提案」・「決定」・「確認」するフレーズを押さえておくと便利です。
会議の初期段階で、業務分担について「提案」する時は、次のようなフレーズが使えます。
仕事を分担しましょう。
負担を分け合うことができます。
担当を「決定」するときは、以下のようなフレーズが使えます。
この部分を担当してもらえますか?
クライアント対応は私が担当します。
決まった分担について、あらためて「確認」するときは、以下のようなフレーズが使えます。
では、レポートはあなたが担当ということで合っていますか?
業務の割り当てはこれで完了ですね?
英語会議では、「曖昧にしないこと」が最も大切です。
「divide(分ける)」、「assign(割り当てる)」、「be responsible for(責任を持つ)」などの表現を使って、業務分担を明確にするよう心がけましょう。
上司・リーダーとして指示するフレーズ

チームで業務分担を進める際、上司やリーダーの立場の人は、メンバーに業務を「割り当て」た上で、責任範囲を明確にする必要があります。
業務を「割り当てる」ときは、以下のようなフレーズが使えます。
この業務はあなたに割り当てます。
この部分を担当してもらえますか?
クライアント対応をお願いします。
メンバーの役割や、責任範囲を明確にするときは、以下のようなフレーズが使えます。
レポートはあなたが担当です。
このプロジェクトを担当してほしいです。
彼女がスケジューリングを担当します。
指示を出すときは、「誰が・何を・どこまでやるか」明確にすることが大切です。
「assign(割り当てる)」、「handle(対応する)」「be responsible for(責任を持つ)」といった表現を使い分けることで、曖昧さのない業務分担が実現できます。
まとめ

この記事では、「業務分担」を指す6つの表現を紹介しました。それぞれの表現の意味とシーンを、あらためて表にまとめます。
| 表現 | 意味 | 主な使用シーン |
| divide the work | 仕事を分ける | 会議・計画段階 |
| assign tasks | 業務を割り当てる | 上司・リーダーの指示 |
| share the workload | 負担を分け合う | チームワーク・調整 |
| be responsible for | 責任を持つ | 役割定義・報告 |
| take care of | 担当する・対応する | 会話・チャット |
| handle | 処理する・対応する | 日常業務・対応全般 |
英語の「業務分担」では、仕事を「分ける」だけでなく、責任の所在や範囲を常に明確にすることが求められます。
日本語で「業務分担」というと、「誰がやるのか」「誰が責任を持つのか」があいまいなまま、業務が進んでしまうこともありますよね。
しかし、英語ビジネスシーンでのコミュニケーションでは、「結局、誰が責任者なのか分からない」状態は、誤解やトラブルの原因になりかねません。
英語ビジネスシーンでは、「誰がやるのか」「誰が責任を持つのか」をはっきり言葉にすることが大切です。
言語化し、見える化することで、メンバー全員が安心して仕事を進めることができます。
この記事でお伝えした「業務分担」の本質は、単語の暗記ではなく、「誰が・何を・どこまでやるのかを、はっきり言葉にする」姿勢です。
実はこれ、英語学習そのものにも当てはまります。
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ホール 奈穂子
株式会社ギャビーアカデミー代表取締役
元九州大学職員。TOEIC 990、IELTS 7.5(Speaking 8.0)を誇る、英語学習独学のスペシャリスト。27歳から英語を学び直し、自らの人生で英語習得がもたらす可能性を証明。米国赴任、留学プログラムや海外大学との共同学位取得プログラムの設計・運営に携わった経験から、日本人の英語学習における課題を深く理解し、効果的な学習方法を追求。その集大成として、東京大学と共同で、脳科学に基づいた独自の英語スピーキング習得メソッドを開発。現在カナダ・バンクーバーに在住。世界を舞台に活躍する日本人ビジネスパーソンの育成に情熱を燃やし、日本とバンクーバーを往復しながら精力的に活動中。趣味はカナダを舞台にしたサケ釣り。

