その一方で、海外赴任のポジションを勝ち取ったものの、英語が全くできなくて、不安な気持ちになっている人も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、英語ができなくても大きな問題はありません。事前にしっかり英語を勉強していき、駐在先で仕事をしながら身につけていきましょう。渡航後に現地でできることもたくさんあります。
この記事では、海外赴任の前にやるべきことと、おすすめの英語勉強法、そして海外赴任中に現地でやるべきことを解説します。
海外赴任を控えている方はぜひ参考にしてください。
海外赴任で英語ができなくても大丈夫?
海外赴任前に英語をしっかり勉強した上で、働きながら英語を習得していきましょう。
逆に英語が全く話せないと、社内での評価が下がったり、仕事だけでなくプライベートにも支障が生じてしまったりします。
可能ならば、海外赴任前にしっかり英語を学んでおいて、渡航後も英語学習を続けるのが理想です。
海外赴任で英語ができないと困る理由
ビジネスコミュニケーションについていけない
その結果、仕事の進捗に遅れが生じたり、人間関係のトラブルにつながったりする可能性もあります。
ご自身も、周りが何を言っているか分からず、会話についていけないことで、強いストレスや孤独を感じてしまうでしょう。
周りからの評価が下がる
そして英語圏では、「自分の意見を発信できない人」は「自分がない人」とみなされます。
充分なビジネス経験を備えていても、英語力のせいで、上司や同僚から低く見られてしまったり、仕事上の評価が下がってしまう可能性があるのです。
仕事相手に悪い印象を与える
例えば、相手の提案に対して「Yes.」「No.」しか言えないのは、相手に冷たい印象を与えます。
また、英語圏では日本と違って「沈黙」を嫌う傾向が強いため、何を言えばいいか分からず黙っていると、不誠実な態度だととらえられてしまう可能性があります。
失礼な態度をとってしまってもそれに気づけず、弁解もできないのでは、ビジネス上の関係が壊れてしまいかねません。
プライベートな生活にも支障が出る
例えば、賃貸物件では水漏れなどのトラブルがよく起こりますし、家電製品も壊れやすいです。
レストランでうまく注文が伝えられなかったり、タクシーに乗っても行き先がなかなか伝えられなかったりということもあるでしょう。
外出がおっくうになったり、友人ができなかったりすると、環境になかなかなじめず、海外赴任生活そのものが大きなストレスになってしまいます。
英語ができない人が海外赴任の前にやるべきこと
海外赴任が決まったけれど、英語力に自信が持てない人は、やはり英語を学ぶことから始めるのが一番の解決策といえるでしょう。
そして同じくらい重要になるのが、現地の文化や商習慣について知っておくことです。
英語力を磨く
あとの章で効果的な勉強法を紹介しますが、まず、「使えるフレーズ」を丸暗記しておくだけでも、現地でのビジネスコミュニケーションをそつなく進めることができます。
また、海外赴任までの時間は限られているので、短期間で英語力を効率的にアップさせたい方におすすめなのは、英語コーチングです。
赴任先の文化や商習慣について把握する
例えば、日本では「空気を読む」ことが重視されますが、英語圏全般では詳細や背景をきちんと口で説明することが求められます。
また、英語圏では率直な物言いが好まれるため、「It might be difficult.(ちょっと難しいかもしれません)」などと言うと、相手に無用な期待を持たせてしまいます。
しかし、一方でインドネシアなどでは、日本と同じく間接的で丁寧な言い回しが好まれたりします。
国によって文化や商習慣は違うため、赴任先やビジネスパートナーの国籍によって、細かい文化の違いを知っておくと、お互いに信頼しあえる関係を築くことができます。
日本と海外の商習慣の違いについては、以下の記事も参考にしてください。
https://gabbyacademy.com/blog/business-english/cross-cultural-business
https://gabbyacademy.com/blog/business-english/japan-overseas-businessmanner
海外赴任前のおすすめの英語勉強法
まずは、使えそうな単語・フレーズを丸暗記してしまいましょう。
また、独学の場合は瞬間英作文やシャドーイングなどの学習法が挙げられます。
そして、限られた時間で確実に英語力を伸ばしたい方におすすめなのは、英語コーチングです。
単語・フレーズの学習
例えば、以下のようなフレーズを覚えておくとよいでしょう。
自己紹介をする場合は、以下のような表現を使います。
Hello, my name is Taro Yamada. I’m from Gabby Corporation and I work in the Marketing Department.
こんにちは、山田太郎です。ギャビー社のマーケティング部で働いています。
そして、自己紹介後の定番フレーズとしては、以下のようなものがあります。
I’ve heard a lot about your work.
お噂はかねがね。
I’m looking forward to working together.
一緒に働けることを楽しみにしています。
また、英語圏ではビジネスシーンでのちょっとした雑談(スモールトーク)も重視されます。
以下のように話題を振って、沈黙を避けましょう。
How’s your day going?
今日はご機嫌いかがですか?
The weather is nice today, isn’t it?
今日はいい天気ですね!
スモールトークを締めくくる時は、「It was nice talking to you.(お話しできてよかったです。)」などと付け加えることで、人間関係を円滑にすることができます。
スモールトークについては、以下の記事で詳しく解説しています。
>https://gabbyacademy.com/blog/small-tal
瞬間英作文
瞬間英作文を行うには、まず、ノートを用意します。
仕事や日常生活などで使いそうな英文を日本語でリストアップし、左のページに書きましょう。そして右のページにはそれぞれの英訳を書きます。
そして左のページを即座に英訳できるようにトレーニングしていきます。
ただ、最初はスピードより、正確性を重視するのがおすすめです。
正確に英訳できるようになったら、5秒以内を目標に、素早く英訳できるようトレーニングしましょう。
すでに英文と英訳がリストアップされている、市販の教材を利用するのもおすすめです。
シャドーイング
シャドーイングは、聞こえてくる英語音声をシャドー(影)のように追いかけて発声するトレーニング法で、スクリプト(書き下し文)を見ずに行います。
集中してリスニングを行いながら、スピーキング力を鍛えることができるため、時間がない人にぴったりです。
シャドーイングを行う場合は、自分の英語レベルに合った教材を用意します。
いきなりシャドーイングに挑むのではなく、まずはスクリプトを読みながら、音読・オーバーラッピングするところからはじめましょう。
ただし、シャドーイングは難易度の高いトレーニングなので、どちらかというと、TOEICで高得点をマークしているけれど英語が話せないという方などにおすすめです。
オンライン英会話
英語話者の友人・知人がいる場合は、壁打ち相手になってもらうのもよいかと思いますが、ビジネス英語を身につけられなかったり、適切なフィードバックを得られなかったりする可能性があります。
英会話を練習する相手を見つける手段として手軽なのが、オンライン英会話の利用です。
スクールによっては、ビジネス英語コースを提供していたり、ビジネス英語に特化したサービスを提供していたりするので、英会話を練習する場としておすすめです。
英語コーチング
独学やオンライン英会話では、自分の弱点を集中的に攻略できないため、英語習得までに時間がかかってしまうケースもあります。
一方で、英語コーチングでは、カウンセリングによってユーザーの弱点を明らかにし、弱点に合わせたカリキュラムをオーダーメイドしてくれるため、非常に効率よく英語を習得することができます。
例えば「海外赴任までの3ヶ月で、英語会議で発言できるレベルを目指したい」という目標を設定したとしましょう。
そうすると、その目標に合わせたカリキュラムが作成されるため、海外赴任までに必要な英語力を最も効率よく手に入れることができます。
英語コーチングについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
https://gabbyacademy.com/blog/learn-english-phrase/what-is-english-coaching
そして英語コーチングサービスの中でも特におすすめしたいのが、バンクーバー発の英語コーチングスクール「ギャビーアカデミー」です。
ギャビーアカデミーは、グローバルビジネス人材育成を目的とする多くの企業に採用されています。
スピーキング力の基礎を養う「スピーキング力強化コース」に加えて、「ビジネス英語プロコース」なども提供されているため、英語のビジネスシーンで活躍したい人にぴったりです。
英語コーチングの受講は、海外赴任まで時間のない人に最もおすすめしたい勉強法です。
ギャビーアカデミーでは無料体験レッスンも実施しているので、体験だけでも参加してみてはいかがでしょうか。
海外赴任中におさえておきたい5つのポイント
ここでは、海外赴任中におさえておきたい5つのポイントに触れます。
積極的に英語を使う
自分が話す機会を極力避けるように立ち回っていては、いつまでたっても英語は上達しません。
英語が上達しないまま海外赴任生活を過ごしていると、トラブルのもとにもなりますし、ストレスもたまっていきます。
たとえ自分の英語力に自信が持てなくても、積極的に「英語を話す」機会を設けることで、英語に対して自信が持てるようになり、自分を取り巻く状況も好転していきます。
現地のメディアを利用する
現代はインターネットなどを通じて日本語の情報にも簡単にアクセスできますが、あえて日本語の情報は遮断し、現地のメディアを通じて情報を収集することをおすすめします。
現地のテレビやラジオを積極的に聴くことで、英語に耳を慣らすことができ、リスニング力をアップさせる効果も期待できます。
英語で日記を書く
自分の身に起きたことを、自分の言葉で表現しようとすることで、様々な単語・フレーズを調べることになるため、語彙力アップにもつながります。
自分だけが閲覧できる日記という形でもいいですし、SNSやブログでたくさんの人に発信するのも効果的です。
海外赴任中も英語学習を継続する
海外に居ても、自然と英語力がアップするわけではありません。
また、最初は「日本から来たばかりの人だから」と、「英語ができない」ことに一定の理解が得られるかもしれませんが、いつまでも「英語ができない」人でいるわけにもいきません。
現地でのビジネスシーンを長く過ごす上で、職場での議論や交渉ごとといった、高度な英語が必要とされる場面に直面することもあるでしょう。
現地スタッフとの円滑な人間関係を築くためにも、ビジネスキャリアで成功するためにも、英語学習に「ゴール」はなく、英語力を磨き続ける必要があります。
海外赴任中も現地の文化や商習慣について学ぶ
例えば、日本人の海外赴任先として最も多いのはアメリカですが、アメリカには様々な文化的バックグラウンドを持った人が集まっています。
そのため、「Oh my God!」や「Merry Christmas!」などの宗教的意味合いを持つ表現は避けるのがマナーです。
それ以外にも、イスラム系の人が同僚にいる場合には、豚肉料理を勧めないようにしたり、ラマダン中の言動に配慮しましょう。
そして宗教以外にも、人種や性別、思想などに配慮した言動が求められるため、学ぶべきことは無限にあります。
相手の文化や価値観を尊重し、理解しようとする姿勢を示すことで、ビジネスでもプライベートでも、より良い人間関係を築くことができます。
参考:外務省 海外在留邦人数調査統計(令和5年10月1日現在)
まとめ
海外赴任までに時間がなく、効率よく英語を身につけたい人には、英語コーチングの利用がおすすめです。
英語のプロの力を借りることで「英語ができない」悩みを解消してしまいましょう。
渡航前に英語力を身につけていけば、より自信を持って海外赴任に臨むことができるでしょう。