2024.06.29英語学習・フレーズ

英語学習におけるAIの活用法とは|AI講師と人間の講師の関係も解説

2020年11月にリリースされた生成AI「Chat GPT」に世界中が驚きました。
最新のChatGPT「GPT-4」は英語学習の分野にも幅広く導入され、学習者をサポートしています。

この記事では、GPT-4を中心としたAIが英語学習にどのように活用されているか紹介します。

そして、AI講師と人間の講師がどのような関係にあるか解説します。

AIを活用した英語学習に興味のある方はぜひ参考にしてください。

AIとは

AIとはArtifitial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)、つまり「人工知能」のことです。

一般的には「言語理解や認知・推論などといった、人間のような知的行動をコンピュータに行わせる技術」と定義されています。

AIはApple Siriなどの音声アシスタントや、自動車の自動運転システムなど、様々な分野に利用されています。

そして近年、英語学習をはじめとした言語学習サービスにも、AIが応用されつつあります。


AIを利用した英語学習サービス

それでは、AIが実際にどのように英語学習サービスに利用されているか見ていきましょう。


AI英会話

AIの自然言語処理(Natural Language Processing, NLP)によって、AIは言葉を生成することができるようになりました。

そして、GPTをはじめとした生成AI技術によって、AI相手にリアルな英会話体験を提供するサービスが生まれています。

たとえば、AI英会話アプリ「スピークバディ」は、OpenAI社との提携のもと、GPT-4を搭載した「バディチャット」を導入しており、自由度の高い英会話を楽しむことができます。

SpeakL(スピークエル)というアプリも、独自開発された高性能AIによって、人間そっくりのAIと英会話を楽しむことができます。

AIとの英会話は、人間の講師との英会話と違って、「間違えたらどうしよう」「恥ずかしい」といった気遣いなしに、気軽に取り組むことが出来るというメリットがあります。

また、人間相手の英会話レッスンは原則予約が必要ですが、AI相手の英会話レッスンは、いつでもどんな時でも、好きなだけレッスンを受けられるというのも大きなメリットです。


音声認識AI

発音矯正アプリによる音声認識機能は従来から存在しましたが、それほど高い性能ではありませんでした。

しかし近年、高性能な発音認識機能を備えたAIが登場し、発音矯正に大きな役割を果たしています。

例えば、全世界で5,400万人ものユーザー数を誇る人気アプリ「ELSA Speak」では、スマホに向かって英語で話しかけると、発音記号レベルで学習者の発音を分析し、より良い発音のためのフィードバックがもらえます。


AI講師

英語学習サービスの中には、英語学習に関する質問に答えたり、間違った文を訂正したりする、講師のような働きをするチャットボットが導入されているものもあります。

例えば、以下のような文を入力したとします。

I goed to the store.

すると、以下のような答えが返ってきます。

You should say ‘I went to the store.’ ‘Goed’ is incorrect because ‘go’ is an irregular verb.
’I went to the store.’ と言うべきです。’go’ は不規則動詞なので、’Goed’ は間違いです。

このように、ただ文の誤りを訂正するだけでなく、丁寧なフィードバックを与えてくれるのは、AIならではの特徴といえるでしょう。


AIによる英語学習のパーソナライズ

AIは、それぞれの学習者のレベルに応じてカリキュラムを作成したり、学習者の間違いに対して即時にフィードバックを与えることができるというメリットがあります。


AIによる個別のカリキュラムの作成

先ほど紹介したAI英会話アプリ「スピークバディ」や、発音矯正アプリ「ELSA Speak」など、アプリ完結型の学習ツールでは、簡単なレベルチェックテストを通じて、個々の学習者に合わせてAIがカリキュラムをカスタマイズしてくれます。

学習を進めると、進捗状況に応じて、次はどんな学習を行えばいいか指定してくれるので、迷わずに目標を目指すことができます。


AIによるフィードバック

先ほども紹介しましたが、AIは丁寧な個々の学習者の実施内容に対して、個別にフィードバックを与えてくれます。

例えば筆者が「ELSA Speak」を体験したところ、二重母音「aʊ」を苦手としていることが浮き彫りになりました。

そして「aからʊになめらかに移行してください」「’ʊ’ はもう少し口を横に広げてください」とのフィードバックがありました。
そしてうまくできるまで何度も練習することになりました。

発音認識AIの精度の高さに驚いた瞬間でした。


英語学習はAIだけで完結するか

AIは英会話、発音矯正、ティーチングに大きな役割を果たしていることを紹介しました。
それでは、近い将来、人間の講師は要らなくなり、AIが英語の先生になるのでしょうか。

実際のところ、英語学習がAIだけで完結する未来は、まだまだ先のことでしょう。
AIによる英語学習には、様々な問題もあります。

例えば、AIは人間に「共感」することはないため、英語学習でつまづいたり、壁にぶつかっている学習者を心から励ますことはできません。

そして、AIはある程度プログラムされた行動をとるため、想定の範囲外の状況が起こったり、特殊なニーズを持つ学習者に対応できない可能性があります。

AIの音声認識技術も完璧ではなく、非ネイティブスピーカーの英語などを完全に認識することはできません。
発音だけでなく英語学習全般において、誤った内容をフィードバックしてしまう可能性もあります。

英語学習の「量」の部分をAIに任せるのは効果的なのですが、最終的な仕上げを行うのは、やはり人間の講師であるべきというのが現状です。


AI講師と人間の講師の関係

AI講師と人間の講師は、相互に補う関係にあるといえます。
AI講師は、24時間対応可能で即時にフィードバックを行うことができ、人件費も不要なため、英語学習の効率化を図ることができます。

一方で、学習者の悩み相談を行ったり、よりきめ細やかなアドバイスを行うのは、人間の講師にしかできません。

先ほど紹介した、筆者がELSA Speakから受けたフィードバックも限定的なものでした。
人間の講師からなら、口の中の筋肉の動きや舌の位置などについて、より詳しいアドバイスがもらえるのではないかと思いました。

詳細なレッスンを人間の講師と行い、空き時間にAI講師を使ってインプットの量を確保するハイブリッド学習が、現在の英語学習において主流になりつつあります。

まとめ

英語学習の最新のトレンドは、AIを使ったスキマ時間の利用と、人間の講師とのハイブリッド学習であるということをお伝えしました。

英語コーチングサービスにおいても、日々の学習をスマホを使って行い、週に1回程度のコーチとの面談で学習内容を確認するというスタイルが主流になっています。

例えば、英語コーチングサービス「ギャビーアカデミー」では、世界トップレベルの発音評価AIを導入しています。
スピーキング力が効率的に身につく自主学習アプリが、日々の学習をサポートします。

そして、国際的な英語教授資格を持った人間のコーチとのライブセッションにより、アプリでの学習内容を補完します。

最先端のAIと、優秀なコーチによるハイブリッド学習で、効率よく英語を身につけることができるでしょう。

まずはAIによる無料スピーキング診断を受けてみてはいかがでしょうか。きっとAIの発音認識精度や的確なフィードバックに驚くはずです。


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