2024.07.06英語学習・フレーズ

2024年の英語学習のトレンドとは?AI・VR・ARなどが活用される英語学習最前線

近年のグローバル化に伴い、キャリアアップのために英語を身につけたいという人が増加しています。

TOEICテストを運営するIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)が2023年に行ったアンケート調査によると、対象者500人のうち3人に1人が、コロナ禍と比較して「英語を学ぶことに対する意欲が高まっている」と回答しています。

英語を学習したい理由としては、最も多いのが「海外旅行に活かしたい(49.7%)」でしたが、「進学、就職、転職に有利になるから」「英語力を活かした仕事をしてみたいから」と、自分の仕事・キャリアを見据えた回答も多く挙がっていました。

(参考:国際ビジネスコミュニケーション学会 プレスリリース 2023年8月17日)

そして増加するニーズに伴い、それぞれの学習者向けにカスタマイズされたカリキュラムの導入や、短時間で完結する英語学習「マイクロラーニング」の普及など、英語学習の手法も進化しています。

さらに、近年発展してきた生成AIやVR・ARといった先端技術を導入する動きも加速しています。

そこでこの記事では、2024年における英語学習の最新のトレンドを紹介します。
仕事で英語が必要になった方、海外で過ごす機会を控えている方はぜひ参考にしてください。

AI×英語学習の最新情報

最近英語学習において最も飛躍的に発展したポイントの1つは、AI技術の導入といえるでしょう。
ここでは、AIが利用されている英語学習の現場について紹介します。


AI英会話アプリ

AIというと、真っ先に思いつくのが、OpenAI社の生成AI「Chat GPT」でしょう。
実際、OpenAI社と提携して、GPTを搭載したAIや、独自に開発されたAIを通じて高精度な英会話を楽しめるアプリは数多くあります。

例えば、AI英会話アプリ「スピークバディ」にはGPT-4が搭載されており、2023年秋に実装された「バディチャット」では、AI相手にリアルな英会話を体験することができます。

「SpeakL(スピークエル)」も、最新の音声認識技術やChatGPTの自然言語処理能力が利用されており、人間とのコミュニケーションに近い英会話練習ができる英会話アプリです。

AI相手に英会話を行う場合、「人間の講師相手だと緊張して何を言えばいいか分からない」「間違えるのが恥ずかしい」という初心者の方でも、肩ひじを張らずに英会話の練習ができます。

また、人間の講師を相手にする時は原則予約が必要ですが、AI相手なら、スマホさえあればいつでもどこでも英会話のレッスンを受けることができます。

さらに、オンライン英会話などではレッスン時間が1回25分程度に定められていますが、AI相手の英会話なら、25分より多くたっぷり話すこともできますし、レッスン時間を短く抑えてスキマ時間を有効活用することも可能です。


発音認識AI

発音認識AIは、主に発音矯正アプリに用いられる技術です。
スマホなどのマイクに向かって英語を発音すると、AIが発音記号レベルで発話を認識し、間違った発音を指摘します。

例えば発音矯正アプリ「ELSA Speak(エルサスピーク)」は、全世界ユーザー数5,400万人を突破した人気アプリで、日本の中学校・高校・大学でも多く採用されています。

人間のコーチを相手にした発音矯正だと、レッスンを受けられる時間と場所が限られますが、発音認識AIを搭載したアプリは、学習者の発音をリアルタイムで分析し、より良い発音のためのフィードバックを与えてくれます。

ただ、口の中の筋肉の動き・舌の位置・発声方法など、より詳細なアドバイスにおいては、人間のコーチの指導の方が優れているといえます。

そのため、アプリによる「量」のレッスンと、人間による「質」のレッスンを組み合わせたハイブリッドな学習形態が英語学習の現場に浸透しつつあります。


AIによるカリキュラム作成

AI英会話アプリなどでは、AIが学習者のレベルを判別し、自動でカリキュラムを組み立ててくれるものがあります。

与えられたカリキュラムを実施すると、それに対するフィードバックもAIが行い、次に何をすべきか指定してくれます。

先ほど紹介したAI英会話アプリ「スピークバディ」や「ELSA Speak」でも、最初に簡単なレベルチェックテストを行い、学習者のレベルに応じたカリキュラムが自動で作成される仕組みになっています。


VR・ARの利用

AI英会話サービスの中には、VR技術を使った没入体験を利用したサービスもあります。

例えば「スマートチューター」という英語学習サービスでは、VRゴーグルを装着した状態でAI人物と会話をすることで、オフィスやプレゼン会場など、実際にその場にいるような感覚で英会話の練習をすることができます。

こういった手法をイマーシブラーニング(没入型学習)といい、より高い理解度やモチベーションが確保できると期待されています。

また、AR(拡張現実)を使った英語学習も、主に子ども向けの学校教育の現場で取り入れられつつあります。

ARを使った英語学習では、単語や意味を知りたいものにスマホをかざすと対象物を視覚的に理解することができたりします。

現在は主に子ども向け英語学習サービスで多く導入されており、子どもが英語を学ぶモチベーションを向上させる効果が期待されています。


オンライン学習とハイブリッドレッスン

オンライン学習の形態としては、従来から動画を使った「e-ラーニング」がありましたが、それに加えて、英会話や英語コーチングなど人間相手の英語学習サービスも、オンラインで提供される傾向が強まっています。


2024年はますますオンライン学習が主流に

2020年以降の新型コロナウイルスの感染拡大により、Zoomなどを利用したリモート形態でのコミュニケーションが増えました。

それに伴い、オンライン型レッスンを提供する英会話スクールが増加していきました。

さらに、これまで対面型が主流だった英語コーチングも、「オンライン完結型」のレッスンを提供するスクールが増えています。


ハイブリッド学習も広がる

新型コロナウイルス5類移行を受けて、対面のレッスンが再開されつつあります。

ただ、従来の形に戻るというわけではなく、オンラインレッスンと対面式レッスンを組み合わせた「ハイブリッド学習」を取り入れているスクールもあります。

ハイブリッド学習では、講義ビデオなどを使って、知識の習得を自分のペースで行います。

事前にインプットを済ませておくことで、対面授業の時間をディスカッションや制作活動などのアクティブラーニングに利用するシステムとなっています。


個人に合わせてカスタマイズされる英語学習

2024年のトレンドとしては、決まった教材をレッスンに使うのではなく、それぞれの学習者に合わせてカリキュラムや教材を選定することが普及しています。


それぞれの学習者に応じたカリキュラムの使用

先ほど紹介したように、AIが学習者のレベルに応じて自動でカリキュラムを作成するのも一例です。

また、英語コーチングでは、丁寧なカウンセリングを行い、それぞれの学習者の学習目的・目標レベルに応じて学習内容をカスタマイズするので、非常に効率的に英語学習を進めることができます。

英語コーチングスクールによっては、それまでに蓄積された膨大な学習データを参考にするケースもあり、データドリブンなカリキュラム作成が行われています。

マイクロラーニングの台頭

近年のトレンドとして、一度に30分〜1時間以上のまとまった学習時間を確保するのではなく、5分、10分の短い時間で完結する、いわゆる「マイクロラーニング」が広まりつつあります。

例えば「スタディサプリENGLISH」では、1日3分からの英語学習を提案しています。

AI英会話「スピークバディ」も1日10分〜15分で英語学習が完結する設計になっています。

マイクロラーニングによって、仕事が忙しい社会人でもスキマ時間を有効活用することができ、集中力も保ちやすくなります。

またマイクロラーニング教材は、場所を選ばず、スマホなどを使用していつでもどこでも英語学習ができるスタイルになっています。

学習方法の多様化

インタラクティブな動画教材

従来の動画教材は、動画をただ一方的に流すだけだったため、集中力の維持が難しい場合もありました。

近年のトレンドとして、動画教材はインタラクティブな形態をとるようになっています。
例えば動画内に選択肢があり、その選択肢に応じて動画が進んでいくといった学習スタイルです。

人間相手のレッスンには原則予約が必要で、人件費もかかりますが、動画授業をインタラクティブにすることで、人件費を節約しながら個々の学習者に応じたレッスン内容を提供することができます。

ゲーム感覚の英語学習(ゲーミフィケーション)

英語学習をゲーム感覚で楽しめる「ゲーミフィケーション」の動きも広がっています。

例えばアクティブユーザー数8,000万人を誇る人気英語学習アプリ「Duolingo」では、レッスンを達成するとポイントを獲得したり、問題を間違えるとゲーム内通貨を失ったりと、楽しく英語学習を進められる設計になっています。

子ども向けの英語学習では特に、ゲームを通して英会話を行うことで、「伝えたい」気持ちを促し、モチベーションを高く保つ効果が期待されています。

子どもと一緒にゲームを行うことで、大人も一緒に楽しく英語を学ぶことができるでしょう。

学習者同士が「つながる」学習環境

2024年のトレンドとして、1人で黙々と英語学習に取り組むのではなく、仲間とともに学ぶ「ピア・ラーニング」の広まりが挙げられます。

オンライン学習コミュニティ

英語学習を1人で行ってもモチベーションの維持が難しいと感じる方は、仲間と一緒に励ましあいながら英語学習を進めてはいかがでしょうか。

近年では、オンラインで英語学習者とコミュニケーションをとれるSNSやアプリなどが増えており、学習成果を投稿したり、アウトプットの練習ができたりします。

例えば「英会話&英語SNS Engly(イングリー)」は、英語学習者が集まって英語で投稿を行う無料SNSアプリです。

文章と一緒に画像も投稿できるので、インスタグラムを投稿するような感覚で投稿し、他の人の投稿を閲覧することができます。

ワンナップ英会話などの英語コーチングサービスにも、卒業生たちが意見交換できるオンラインコミュニティーを設けているスクールがあります。

言語交換プラットフォーム

言語交換プラットフォームでは、一緒に言語学習に付き合ってくれるネイティブスピーカーを簡単に見つけることができます。

英語を教えてもらうだけでなく、日本語を英語で教えることもあるため、楽しくネイティブスピーカーとコミュニケーションをとることができます。

例えば言語交換アプリ「Tandem」では、外国人とペアになり、言語を学ぶことができます。
日本語を教えてほしい英語ネイティブを探し、互いの語学学習をサポートすることができるのです。

まとめ

2024年の英会話のトレンドでは、まず、急速に発展してきたAI技術が有効活用されていることがうかがえるかと思います。

また、講師が一方的にレッスンを行うのではなく、それぞれの学習者に合わせてカスタマイズされた内容で効率よく英語学習を進める傾向が広がっています。

そして、スマホさえあればいつでも自主学習ができるマイクロラーニングも一般的になってきています。

英語コーチングサービス「ギャビーアカデミー」では、スピーキング力を無料で診断できる世界トップレベルのAIを採用しています。

そしてきめ細やかなカウンセリングを通じて、専任の日本人コーチとネイティブコーチが、それぞれの学習者に最適な教授法を提供してくれます。

自主学習アプリも個人の課題に沿った自主トレメニューが作成されるため、スピーキング力を効率的に身につけることができます。

最新の英語学習トレンドをとり入れている「ギャビーアカデミー」で英語スピーキング力を身につけ、「国際的に活躍できる自分」を手に入れてはいかがでしょうか。


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