採鉱業界で、鉱山での安全や作業効率を確保するためには、定期的なミーティングが欠かせません。
そして国際的なプロジェクトや多国籍チームでの作業では、英語でのミーティングが不可欠でしょう。
しかし、採掘業界には専門用語や業界特有の表現がたくさんあります。英語で効果的なコミュニケーションをとるには、事前の準備が必要です。
この記事では、採鉱業界で行われるミーティングの種類や、それらを円滑に進めるためのポイントを例文とともに解説します。
誤解なく、効率的に英語でのミーティングを進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
採鉱業界のミーティングで使える英語フレーズ集
採鉱業界で行われるミーティングとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 安全を確認するミーティング
- 作業計画に関するミーティング
それぞれのミーティングでどんな英語表現が使えるか、例文とともに見ていきましょう。
安全を確認するミーティング
安全を確認するミーティングを始める場合は、以下のような表現が使えます。
安全ミーティングを始めましょう。
今日のテーマは現場の安全です。
始める前に確認ですが、全員PPE(個人用保護具)を持っていますか?
その後、安全ルールを確認したり、注意喚起をしたり、緊急時の対応を伝えたりしますよね。
安全ルールを確認する表現としては、以下のようなものがあります。
常にヘルメットと手袋を着用してください。
重機から安全な距離を保ってください。
許可のない人はこの先に入らないでください。
注意喚起をする表現としては、以下のようなものがあります。
掘削エリアの落石に注意してください。
この区域ではガス漏れのリスクがあります。
危険な状況を見つけたらすぐに報告してください。
緊急時の対応を伝えるには、以下のような表現が使えます。
事故が起きたら、すぐに助けを呼んでください。
非常口は左側にあります。
火災の際は避難経路を使用してください。
そして安全ミーティングを締めくくる時は、以下のような表現を使いましょう。
安全第一! 今日は慎重に作業しましょう。
何か心配なことがあれば、今、話してください。
今日は以上です。安全に作業しましょう!
作業計画に関するミーティング
作業計画に関するミーティングを行う時も、ミーティングの開始を告げ、議題をはっきりと伝えるのは安全ミーティングと同じです。
今日の作業計画を確認しましょう。
本日の議題は、採掘スケジュールと機材の状況です。
始める前に、前回のミーティングからの報告はありますか?
ちなみに、作業計画に関するミーティングの開始を告げる場合、以下のような言い方もできます。
作業打ち合わせを始めましょう。
シフト確認を始めましょう。
「production meeting(作業打ち合わせ)」や「shift briefing(シフト確認)」などの表現もぜひ覚えておいてください。
そして作業計画ミーティングでは、まず、作業の進捗を確認しますよね。
進捗状況を尋ねる表現としては、以下のような言い方があります。
掘削作業の進捗はどうですか?
スケジュール通りに進んでいますか?
今のところ問題や遅れはありますか?
「on schedule(スケジュール通りに)」という表現を覚えておくと便利です。
また、「問題」という場合、日本人は「problem」を使いがちですが、「problem」は緊急性の高い、深刻な問題を指します。
緊急性などに関係なく、幅広く「問題」を指す「issue」という単語をぜひ覚えておきましょう。
進捗状況を報告する表現としては、以下のようなものがあります。
採掘は70%完了しました。
掘削は計画通り進んでいます。
機材の故障により、少し遅れています。
そして具体的な作業計画の説明には、以下のような表現が使われます。
明日からA区画で掘削を開始する予定です。
B区画での発破作業は午前10時に予定されています。
午前10時に採掘した鉱石の運搬を開始します。
運搬トラックはCルートを通って処理施設へ向かいます。
掘削3号機は午後1時から3時までメンテナンスを行います。
それぞれの業界でいろいろなことを言う必要があるかと思いますが、必要な英語表現や用語をあらかじめインプットしておくと、ミーティングで役に立ちます。
ミーティングを終える時は、安全ミーティングと同じような締め方で問題ありません。
今日は以上です。安全かつ効率的に作業しましょう!
今日は以上です。スケジュールを守り、安全に作業しましょう。
日本語でのミーティングと英語でのミーティングの違い
日本語のミーティングでは、「意見」を交換するより、「報告」が多いですよね。
また、「みんなの意見を尊重する」文化が強く、反対意見をストレートに言うのは避けがちです。
その一方で、英語でのミーティングでは、上司・部下は関係なく、どんどん意見を発信するのが基本です。
議論は活発に行い、「持ち帰り」はせず、その場で結論を出すことがミーティングの目的となります。
反対する場合もその意思をはっきり伝えます。
ただ、「I don’t agree with you.(あなたの意見には賛成できません)」などとストレートな表現を使うのではなく、やんわりと反対の意思を伝える表現を知っておくのがおすすめです。
それは興味深いアイデアですが、最適な選択肢かどうかはわかりません。
それについては、少し違う考えがあります。
さらに、ただ反対するのではなく、理由や代替案をセットで伝えると、建設的な議論になります。
作業を早めるのは賛成ですが、安全が最優先です。代わりに作業員を増やしましょう。
長時間労働は疲れます。代わりにシフト制を導入しましょう。
日本式の「慎重な決定プロセス」も重要ですが、国際的な現場では、「遠慮せずに発言する」「結論を早く出す」英語式のやり方の方が評価されやすい傾向にあります。
まとめ
採鉱業界では、作業を効率化し、鉱山で働く人々の安全を守るために、ミーティングは欠かせないものです。
英語でミーティングを行う際は、単なる報告や情報共有にとどまるのではなく、積極的に意見を発信できるようにしましょう。
ミーティングの場で「沈黙する」ことは「意見がない」とみなされ、「意見のない人」であると認知されると、同僚からの評価が低くなってしまうかもしれません。
最初は、用意したフレーズを丸暗記して、練習を通じて口になじませるところから始めましょう。
あとは場数を積むのみです。
英語でどんどん自分の意見を発信して、国際的なプロジェクトでも確固たる地位を築いてください。