建築業界では、海外の作業員と働くことが増えたり、国際的なプロジェクトに関わる機会も多くなり、専門用語を英語で理解することがますます重要になっています。
作業を効率的に進めたり、コミュニケーションを円滑に進めたりするためにも、基本的な用語やフレーズを知っておくことは不可欠です。
この記事では、建築業界で頻繁に使われる英語の専門用語をカテゴリーごとに整理し、実践的な例とともに紹介していきます。
建築に関する基本的な用語集
それでは、建築に関する専門用語を英語でなんというか、紹介します。
まずは、基本的な用語を、4つの項目に分けました。
- 建築物・構造に関する用語
- 材料に関する用語
- 図面・設計に関する用語
- 施工に関する用語
それぞれ具体的な例文とともに見ていきましょう。
建築物・構造に関する用語
建築物・構造に関する基本的な専門用語には、以下のようなものがあります。
- Building(建築物)
- Structure(構造)
- Foundation(基礎)
- Framework(骨組み、枠組み)
- Superstructure(上部構造)
- Substructure(下部構造)
- Footing(フーチング、基礎底部)
- Load-bearing wall(耐力壁)
- Non-load-bearing wall(非耐力壁)
- Curtain wall(カーテンウォール)
- Retaining wall(擁壁、土留め壁)
- Beam(梁)
- Column(柱)
- Slab(スラブ、床版)
- Roof truss(屋根トラス)
- Facade(ファサード、建物正面)
- Bracing(筋交い、補強材)
特に「Foundation(基礎)」、「Beam(梁)」・「Column(柱)」、「Load-bearing wall(耐力壁)」、「Bracing(筋交い、補強材)」などは、優先的におさえておきたい単語です。
具体的には、以下のような使い方をします。
基礎工事が完了しました。
この梁には追加の補強が必要です。
これは耐力壁なので、撤去することはできません。
斜めの筋交いは、強風時の横方向の力を分散するのに役立ちます。
材料に関する用語
建築関連の材料に関する基本的な専門用語には、以下のようなものがあります。
- Concrete(コンクリート)
- Steel(鉄材)
- Timber(材木、木材)
- Reinforced concrete (RC)(鉄筋コンクリート)
- Steel-reinforced concrete (SRC)(鉄骨鉄筋コンクリート)
- Precast concrete(プレキャストコンクリート)
- Brick(レンガ)
- Mortar(モルタル)
- Plywood(合板)
- Laminated timber(集成材)
- Glass(ガラス)
- Insulation(断熱材)
- Asphalt(アスファルト)
- Ceramic tile(セラミックタイル)
- Drywall(石膏ボード)
- Cladding(外装仕上げ材)
「Reinforced concrete (RC)(鉄筋コンクリート)」や、「Insulation(断熱材)」は使用頻度が高い上に、知識がないと日本人にはピンときづらい言葉なので、優先的に学習しておきましょう。
具体的には、以下のように使います。
この建物の基礎は強度を高めるために鉄筋コンクリートで作られています。
鉄筋コンクリートの構造物は地震に対してより耐久性があります。
省エネルギー基準を満たすために、追加の断熱材を設置する必要があります。
図面・設計に関する用語
図面・設計に関する基本的な専門用語には、以下のようなものがあります。
- Blueprint(設計図)
- Elevation(立面図)
- Floor plan(平面図)
- Site plan(配置図)
- Section(断面図)
- Detail drawing(詳細図)
- Perspective drawing(パース図)
- As-built drawing(竣工図)
- Grid line(基準線)
- Dimension(寸法)
- Scale(スケール、縮尺)
- Cross-section(横断面図)
- Longitudinal section(縦断面図)
- Rendering(レンダリング、完成予想図)
- Drafting(製図)
このセクションは、「Blueprint(設計図)」をはじめとして、「Floor plan(平面図)」や
「Elevation(立面図)」、「Section(断面図)」、「Detail drawing(詳細図)」「As-built drawing(竣工図)」、さらに「Grid line(基準線)」や「Dimension(寸法)」、
「Scale(スケール、縮尺)」など、優先度の高い単語が多くなっています。
それぞれ具体的な例文を見ていきましょう。まずは図面に関する例文です。
施工を始める前に設計図を確認する必要があります。
平面図にはすべての部屋や廊下の配置が示されています。
立面図には建物の正面図が描かれています。
断面図は建物の内部構造を理解するのに役立ちます。
詳細図には窓枠の仕様が記載されています。
竣工図は今後のメンテナンスや改修に活用されます。
「elevation」や「section」は単独でも「立面図」や「断面図」を指すことのできる単語ですが、「図」であることを強調するために、「drawing」を付け加えることも多いです。
続いて、設計に関する用語の例文を見ていきましょう。
設計図の基準線に合わせて柱を配置してください。
この部屋の寸法は5メートル×4メートルです。
この図面の縮尺は1:100です。
寸法の言い方や、縮尺の言い方は、このまま使えるので、ぜひ覚えて使ってみてください。
施工に関する用語
施工に関する基本的な専門用語には、以下のようなものがあります。
- Reinforcement
- Excavation(掘削)
- Grading(整地)
- Reinforcement(補強、鉄筋などの補強材)
- Formwork(型枠)
- Scaffolding(足場)
- Concrete Pouring(コンクリート打設)
- Curing(養生)
- Framing(枠組み工事)
- Drywall Installation(石膏ボード施工)
- Welding(溶接)
- Tiling(タイル張り)
- Painting(塗装)
- Punch List(竣工前の修正リスト)
- Commissioning(試運転・検査)
特に「Excavation(掘削) 」や「Reinforcement(補強・鉄筋)」 、「Concrete Pouring(コンクリート打設)」、「Formwork(型枠) 」などは優先的に学んでおきたい用語です。
具体的には、以下のように使います。
掘削作業は来週開始予定です。
基礎の補強は建物の安定性にとって重要です。
ひび割れを防ぐために、コンクリート打設を均等に行ってください。
コンクリートが完全に養生された後、型枠を取り外す必要があります。
「pour」には「注ぐ」という意味があり、「コンクリートを注ぐ」という意味で、「
Concrete Pouring」という用語が成り立っています。
国際的な建築プロジェクトで使いこなしたい専門用語集
この章では、国際的な建築プロジェクトでミーティングやプレゼンテーションを行う場合に必要な、少し難しい用語を挙げます。
- 設計プロセスに関する用語
- 建築基準法・法規に関する用語
設計プロセスに関する用語
- Schematic Design (SD)(基本設計)
- Concept Design(コンセプト設計)
- Design Development (DD)(設計詳細化、実施設計の前段階)
- Construction Documents (CDs)(施工図書、最終設計図面)
- Building Information Modeling (BIM)(ビルディング・インフォメーション・モデリング)
- Value Engineering (VE)(価値工学)
- Sustainability Analysis(持続可能性分析)
- Cost Estimation(コスト見積もり)
- Life Cycle Assessment (LCA)(ライフサイクルアセスメント、環境影響評価)
具体的には、以下のような使い方をします。
現在、基本設計のフェーズにあります。
入札前に施工図書を確定させる必要があります。
最新の設計変更を反映させるために、BIMモデルを更新する必要があります。
価値工学を活用すれば、品質を落とさずにコストを最適化できます。
建築基準・法規に関する用語
- Building Code(建築基準法)
- Zoning(ゾーニング、用途地域区分)
- Permits(許可証、建築許可)
- Occupancy Permit(使用許可証)
- Fire Code(消防規定)
- ADA Compliance(障害者対応規定)
- Environmental Regulations(環境規制)
- Setback(セットバック)
- Easement(地役権)
- Height Restriction(高さ制限)
- Floor Area Ratio (FAR)(容積率)
- Energy Code(省エネ基準)
- Historic Preservation Law(歴史的建造物保護法)
- Noise Regulations(騒音規制)
具体的には、以下のような使い方をします。
このプロジェクトの敷地は特定の用途地域区分規制の対象となっています。
セットバックの要件が建物の占有面積に影響を与えます。
設計を確定する前に、容積率を計算する必要があります。
苦情を防ぐために、このプロジェクトは地元の騒音規制を遵守しなければなりません。
まとめ
英語の専門用語を使いこなすコツは、何度も口にして慣れることです。
現場で慣れていくのが一番なのですが、最初は口から英語が出てこなくて戸惑っている方も多いでしょう。
そういう場合は、空き時間に丸暗記したフレーズを独り言で練習し、口になじませることをおすすめします。
国際的なビジネスシーンでは、英語話者の8割がノンネイティブです。完璧な英語を目指さなくても、最初は単語の羅列でいいのです。
現状、翻訳ツールは不完全です。翻訳ツールを通したコミュニケーションでは、どこでどんな誤解が生まれるか分かりません。
英語が話せるようになりたいけど、何から始めればいいかわからない…。
言語脳科学に基づいた実践型トレーニングを無料で体験できるチャンス!
✅ 学習満足度92%
✅ 3ヶ月でVERSANTスコア平均4.8アップ
✅ 東京大学と共同開発のメソッド
📍 無料体験でできること
✔ スピーキング力の無料診断であなたの英語力をチェック!
✔ 4つの英語ドリルが使い放題で弱点を徹底トレーニング
✔ 100種類以上の発音レッスン動画で発音を根本から改善
✔ ネイティブコーチとのレッスン1回で実践練習
今なら2週間無料トライアル実施中!
まずは気軽に試して、スピーキング力の変化を実感してください。 詳しくはこちら

ホール 奈穂子
株式会社ギャビーアカデミー代表取締役
元九州大学職員。TOEIC 990、IELTS 7.5(Speaking 8.0)を誇る、英語学習独学のスペシャリスト。27歳から英語を学び直し、自らの人生で英語習得がもたらす可能性を証明。米国赴任、留学プログラムや海外大学との共同学位取得プログラムの設計・運営に携わった経験から、日本人の英語学習における課題を深く理解し、効果的な学習方法を追求。その集大成として、東京大学と共同で、脳科学に基づいた独自の英語スピーキング習得メソッドを開発。現在カナダ・バンクーバーに在住。世界を舞台に活躍する日本人ビジネスパーソンの育成に情熱を燃やし、日本とバンクーバーを往復しながら精力的に活動中。趣味はカナダを舞台にしたサケ釣り。