英語ビジネスシーンでは、仕事の進め方やプロジェクトの計画などについて話すとき、「労力がかかる」「労力を減らしたい」などという表現が使われますよね。
「労力」を指す最も一般的な英語表現は、effortです。そして、状況に応じてlaborやresourcesなどの表現を使い分けると、意図が正しく伝わりやすくなります。
さらに、put effort into ~(〜に労力をかける)や be worth the effort(労力をかける価値がある)といったフレーズを使いこなせると、ビジネスコミュニケーションを効果的に進めることができます。
この記事では、「労力」を指す3つの基本的な英語表現を、ビジネスシーンで実際に使えるフレーズや例文とともに解説します。
「労力」は英語でどう表現する?

「労力」を英語で表現する場合、もっとも一般的な言い方はeffortです。
ただし、日本語の「労力」はやや抽象的な言葉で、effortだけではカバーしきれないニュアンスがあります。
日本語で「労力」と言う場合には、作業にかける「手間」を指したり、作業を担う「人手」や、業務に投入する時間・人員などの「資源」を指したりしますよね。
そのため、文脈に応じて、以下の3つの表現を使い分けるのが基本です。
- effort:仕事や作業にかける力・手間
- labor:人手・労働力
- resources:人員・時間・費用などの資源
「労力」を3つの英単語でどう表すのか、それぞれ詳しくみていきましょう。
「労力」を指す基本の英語表現はeffort
effortは「努力」という意味の英単語ですが、「何かを成し遂げるために注ぐ力」「作業を進めるために必要な手間」という意味で「労力」を表すことができます。
「労力」を指す英語表現としてもっとも一般的な表現といえます。
ビジネスシーンでは、「業務にかける労力」や「プロジェクトの遂行に必要な労力」など、幅広い場面で使えます。
このプロジェクトを期限内に完了するには、もっと労力が必要です。
新しいシステムによって、データ入力に必要な労力が減ります。
「労力」を英語で表現したいときは、まずeffortを基本に考えるとよいでしょう。
「人手・労働力」に焦点があるlabor

aborは「労働」「労働力」という意味の英単語です。そのため「人が働くこと」そのものや、作業を担う「人手」を強調する意味で「労力」を表すことができます。
具体的には、「手作業にかかる労力」や「業務に必要な人手」などについて話すときに使えます。
この工程には多くの手作業が必要です。
品質に影響を与えずに人件費を削減する必要があります。
「労力」を英語で表現するとき、「人が働くこと」や「人手」に焦点を当てる場合は、laborを使うとよいでしょう。
「時間・人員・資源」を指すならresources
resourcesは「資源」という意味の英単語ですが、ビジネスシーンでは、業務やプロジェクトに投入する人員・時間・費用などを指します。
具体的には、「プロジェクトに必要なリソース」や「限られた資源の配分」などを話すときに使えます。
期限までにプロジェクトを完了するためのリソースが十分にありません。
リソースをより効率的に配分する必要があります。
「労力」を英語で表現するとき、「仕事に投入する、人員・時間・費用」について話したい場合は、resourcesを選ぶとよいでしょう。
ビジネスシーンで使える「労力」の実践英語表現

この章では、業務の進め方やプロジェクトについて話すときに役立つ、「労力」に関する英語表現を紹介します。
- put effort into ~(労力をかける)
- require a lot of effort(労力を要する)
- be labor-intensive(労力を要する)
- with little effort / with minimal effort(労力をかけずに)
- reduce the effort / reduce the amount of effort(労力を減らす)
- spend time and effort on ~(時間と労力をかける)
- be worth the effort(労力に見合う)
それぞれのフレーズについて、例文とともに詳しくみていきましょう。
put effort into ~(労力をかける)
「~に労力をかける」と言いたいときは、put effort into ~という表現が使えます。「何かを実現するために、特定の仕事や活動に力を注ぐこと」を表します。
以下の例文を参考にしてください。
社員研修にもっと労力をかける必要があります。
彼女は顧客との関係構築に多くの労力を注いでいます。
このように、put effort into〜は、「特定の業務や活動に、どれだけ力を注ぐか」を伝えるときに便利な表現です。
「何に労力をかけるのか」を明確にしたい場合に使ってみましょう。
require a lot of effort(労力を要する)

「多くの労力を要する」と言いたいときは、require a lot of effortという表現が使えます。
新製品の開発には多くの労力が必要です。
正確な記録を維持するには、多くの労力が必要です。
このように、require a lot of effortは、製品開発や記録管理など、さまざまな業務に必要な労力を説明するときに使えます。
ちなみに、主語には作業や業務など、労力を必要とするものを置くのが基本です。
be labor-intensive(労力を要する)
「労力を要する」と言いたいとき、作業に多くの人手が必要であることを強調するなら、be labor-intensive という表現が使えます。
labor-intensiveは直訳すると、「労働集約的な」という意味です。人の手による作業が多く必要なことを表します。
単に「作業が大変」というよりも、機械やシステムで効率化しにくく、「人手に頼る部分が大きい」と言いたい場合に適しています。
その検査工程は人手がかかり、細部まで注意を払う必要があります。
この人手のかかる方法に代わる手段を探しています。
製造・検査・事務処理など、人手が多く必要な業務について説明するときに便利です。
with little effort / with minimal effort(労力をかけずに)

「労力をかけずに」と言いたいときは、with little effort や with minimal effort が使えます。どちらも、何かを行うために必要な労力が少ないことを表します。
with little effortは「ほとんど労力をかけずに」、with minimal effortは「最小限の労力で」という意味です。
後者は、必要な労力をできるだけ抑えることを強調する表現で、業務の効率化などについて話す際にも使えます。
ほとんど手間をかけずに、その文書を更新できます。
そのソフトウェアを使えば、最小限の労力でレポートを作成できます。
このように、with little effort / with minimal effortは、作業の手間が少ないことや、効率よく業務を進められることを伝えるときに便利な表現です。
reduce the (amount of) effort(労力を減らす)
業務の効率化などについて「労力を減らす」と言いたいときは、reduce the effortまたはreduce the amount of effortという表現が使えます。
自動化によって、請求書の処理に必要な労力を減らせます。
定型業務に費やす労力を減らす方法を見つけるべきです。
このように、reduce the effort / reduce the amount of effortは、業務プロセスの見直しや自動化など、作業の負担を軽減する方法について話すときに役立ちます。
spend time and effort on ~(時間と労力をかける)

「〜に時間と労力をかける」と言いたいときは、spend time and effort on〜という表現が使えます。
私たちは市場調査に多くの時間と労力を費やしました。
彼は提案書の準備にかなりの時間と労力をかけています。
調査・準備・改善などに、「どれだけ時間と労力を費やしたか」を伝えるときに便利です。
be worth the effort(労力に見合う)
「かけた労力に見合う」「労力をかける価値がある」と言いたいときは、be worth the effort という表現が使えます。
worthは「〜の価値がある」という意味です。be worth the effortは、何かを実現するために必要な労力を考慮しても、それに見合う価値があることを表します。
新しい言語を学ぶには時間がかかりますが、それだけの労力をかける価値があります。
初期設定は複雑ですが、長期的なメリットはその労力に見合います。
導入・改善・学習などに手間がかかる場合でも、「その先に得られる成果やメリットが十分に大きい」と伝えたいときに活用しましょう。
まとめ

この記事で紹介した3つの「労力」を指す英語表現の使い方を、表にまとめます。
| 英語表現 | コアイメージ | 使われる代表的なシーン |
| effort | 目標に向けて注ぐ力 | 作業の手間・労力、努力 |
| labor | 人が働くこと・人手 | 手作業、人手不足、人件費 |
| resources | 仕事に投入できる資源 | 人員・時間・予算の確保や配分 |
「労力」を英語で表現するときは、まず基本となるeffortを押さえましょう。
そして、何に労力がかかるのか、何を伝えたいのかによって、laborやresourcesなどの表現を使い分けると効果的です。
Learning a new language takes time, but it is worth the effort.——この記事で紹介したこの一文は、私がもっとも伝えたいことでもあります。
英語習得には、確かに時間も労力もかかります。
でも、その先に開ける世界を思えば、かける価値は十分にあると、私は自分の人生で実感してきました。
とはいえ、その労力を「正しい方向」に注げているかは、一人ではなかなか分からないもの。
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ホール 奈穂子
株式会社ギャビーアカデミー代表取締役
元九州大学職員。TOEIC 990、IELTS 7.5(Speaking 8.0)を誇る、英語学習独学のスペシャリスト。27歳から英語を学び直し、自らの人生で英語習得がもたらす可能性を証明。米国赴任、留学プログラムや海外大学との共同学位取得プログラムの設計・運営に携わった経験から、日本人の英語学習における課題を深く理解し、効果的な学習方法を追求。その集大成として、東京大学と共同で、脳科学に基づいた独自の英語スピーキング習得メソッドを開発。現在カナダ・バンクーバーに在住。世界を舞台に活躍する日本人ビジネスパーソンの育成に情熱を燃やし、日本とバンクーバーを往復しながら精力的に活動中。趣味はカナダを舞台にしたサケ釣り。

