英単語のpayと聞くと、「お金を支払う」というイメージを思い浮かべる人が多いのではと思います。
payはもちろん上記の意味で使われることが多いのですが、実は「支払う」以外の使い方もできることをご存知でしょうか?
本記事では、お金を支払う以外でも活躍するpayを使ったイディオムをご紹介していきます。
pay off
pay offには「借金を完済する/清算する」といったお金に関する意味の他に、投資が「利益を生む」という意味で使われることがあります。
これは、借金を完済したという意味が転じて、結果や成果が出たことを表す「(努力が)報われる」「(投資などの)成果が生まれる」という意味に変わっていったから。ビジネスはもちろんのこと、日常のあらゆる場面で使われるイディオムです。
We should be able to pay off the debt within five years.
5年以内には借金を返済できるはずだ。
Investing in new, unknown projects is very risky but eventually it will pay off.
新しく未知なプロジェクトへの投資は危険を伴うが、最終的には利益を生むだろう。
All my hard work paid off in the end. I finally passed the national exam!
これまでの苦労が報われたよ。ついに国家試験に合格したんだ!
pay off someone
pay off someoneは、「不法にお金を渡す」「(人)を買収する」や「お金を支払って(人)を口止めする」という意味で使われます。
この場合は先述の「(人)の努力が報われた」という意味にはなりませんので、人名や人を指す名詞がある際には注意しましょう。
Despite the huge amount of evidence, the criminal was acquitted. He must have paid off the jury.
膨大な証拠にもかかわらず、犯人は無罪になった。陪審員を買収したに違いない。
He had been paid off to keep quiet.
彼は口止め料を貰っていたんだ
pay back
「借りを返す」という意味のpay back。
何か嫌なことをしてきた相手に対して「復讐する」「仕返しする」という様に使える一方で、誰かに「恩返しする」というニュアンスでも使うことができます。ネガティブまたはポジティブな意味かは文脈で判断しましょう。
また、「借金を返済する」という意味でも使えますので併せて覚えておきましょう。
My sister tried to pay her husband back for the trouble he had caused.
姉は、迷惑をかけた夫に仕返しをしようとした。
I’ll pay you back for this someday.
いつかこの借りは返すからね。
pay dearly
「重大な結果を招く」という意味で使われるpay dearly。
ある行動や出来事の結果、大きな苦しみを味わうことを伝える際に使う表現です。
AX holdings has had to pay dearly for this delay in bringing on those requisite measures.
AXホールディングスは、必要な対策を講じるのが遅れたために重大な結果を招くことになった。
He lost his laptop and paid dearly for it.
彼はノートパソコンを紛失し、大損害を被った。
pay the piper
「自分の行いのツケが回ってくる」「報いを受ける」ことを意味するpay the piper。
「piper」というのは「笛吹き」という意味で、このイディオムは1680年頃から使われていたと言われています。村のネズミを駆除した笛吹き(piper)が、その報酬を支払わなかった人々に復讐するという物語が語源となっているようです。
I stayed up too late tonight. I’ll have to pay the piper tomorrow.
今夜は夜更かししすぎた。明日はツケが回ってくるだろうな。
Keep eating and drinking like that, and you’ll have to pay the piper.
そんな風に飲み食いしていると、そのうちツケが回ってくるぞ。
pay through the nose
pay through the noseは、「価値以上のものを支払う」「法外なお金を支払う」という意味のイディオムです。
直訳すると、「鼻を通って支払う」という何だかよく分からない意味となります。一説には、9世紀にアイルランドを征服したデンマーク人が「鼻を数える」ことで戸籍管理を行い、その一人一人に法外な税金が課せられたためだとか。いずれにせよ、この言葉は17世紀以降、法外な支払いを指す言葉として使われるようになったそうです。
I paid through the nose to get the car fixed.
車を修理するのに大金を支払った。
I want to get the ticket for that concert, even if I have to pay through the nose.
あのコンサートのチケットは、大金をはたいてでも手に入れたいんだ。
まとめ
いかがでしたか?
ビジネスシーンで大活躍のpay offを使いこなせれば、ビジネスシーンでの英語表現の幅が格段に広がりますよ。
Gabby Academyでは英語ネイティブが日常的に使うフレーズを脳科学的アプローチに基づくトレーニングで自然に習得し、英語ネイティブコーチ伴走のもとそれらを自然に使いこなせるようにしていきます。
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