2025.10.18英語ビジネス

ビジネス英会話でも日常でも使える!英語のフレーズまとめ|感情・態度をスマートに伝えよう

英語には、ビジネスでも日常でも使える気の利いた言い回し、いわゆる「決まり文句(set phrases / fixed expressions)」が数多くあります。
決まり文句を知っていると、ただ意味を伝えるだけでなく、自分の感情や態度をスマートに表現することができます。

たとえば会議で強く同意するときに「I couldn’t agree more!」と言えたり、すぐに判断できないときに「Let me sleep on it.」などと言えると、コミュニケーションの幅が大きく広がります。

この記事では、ビジネスシーンでも日常英会話でも使える、10個の英語の決まり文句をピックアップし、そのニュアンスや使い方を解説していきます。

  • I couldn’t agree more.
  • Let me sleep on it.
  • I’m still on the fence.
  • What’s done is done.
  • I’m not in the mood.
  • Cut me some slack.
  • That’s a bit much.
  • I’m not buying it.
  • That’s a no-brainer.
  • Speak of the devil.

それぞれ詳しくみていきましょう。

I couldn’t agree more.(まったく同感です)

「I couldn’t agree more.」は、直訳すると「これ以上賛成できない」という意味で、少し奇妙に感じられるかもしれません。
実際には「完全に賛成です」「本当にその通りですね」というポジティブなニュアンスの表現です。

ビジネスシーンでは、例えば以下のような会話で使えます。

A:“We should focus more on customer feedback.”
顧客の声にもっと耳を傾けるべきですよね。
 B:“I couldn’t agree more. It’s essential for our growth.”
まったく同感です。事業の成長には欠かせないことですよね。


日常英会話では、以下のようなやりとりが考えられます。

A:“This movie is one of the best I’ve ever seen.”
この映画、過去イチかも!
B:“I couldn’t agree more!”
ほんとそれ!

フォーマルな場面でもカジュアルなシーンでも使える便利な表現ですが、同意する言葉としてはかなり強い言い方になります。
もっとシンプルに同意を示したい場合は、「I agree.」や「That’s true.」を使いましょう。

Let me sleep on it.(少し考えさせてください)  

「Let me sleep on it.」は、直訳すると「そのことについては(すぐに答えられないので)、一晩寝かせてください」という意味になります。

実際には「少し考えさせてください」「すぐには答えを出せないので、時間をください」というニュアンスで使われる表現です。

ビジネスシーンでは、たとえば以下のような会話で使われます。

A: “Can you approve this proposal by today?”
今日中にこの提案を承認してもらえますか?
B: “Let me sleep on it. I’ll give you an answer tomorrow.”
一晩考えさせてください。明日お返事します。

日常英会話では、次のようなやりとりが考えられます。

A:What are your plans for this weekend’s trip?
今週末の旅行、君の予定はどう?
B: “Hmm, let me sleep on it.”
うーん、ちょっと考えさせて。

フォーマルでもカジュアルでも使える表現ですが、基本的には「即答を避けたいとき」「冷静に考えたいとき」に使うのが自然です。

ビジネスでは「前向きに検討している」印象を与えつつ、返答を保留できる便利なフレーズです。
日常会話では、気軽に「即答できない」という気持ちを伝えられます。

I’m still on the fence.(まだ迷っています)

「I’m still on the fence.」は、直訳すると「私はまだ柵の上にいる」という意味になり、日本人にとってはピンときづらい表現かもしれません。
イメージとしては、ある土地と別の土地を区切っている「柵」の「上」にいて、まだどちらの土地にも降り立っていない、というニュアンスです。

そのため、「まだ決めかねている」「どちらにするか迷っている」という意味で使われます。

ビジネスシーンでは、例えば以下のような会話で使われます。

A: “Do you think it’s a good idea to launch the new service next month?”
新しいサービス、来月にローンチすべきでしょうか?
B: “I’m still on the fence. I need more data before deciding.”
まだ迷っています。決断する前にもう少しデータが必要です。

日常英会話では、次のようなやりとりが考えられます。

A: “How about buying the latest iPhone?”
最新のiPhoneを買うのはどう?
B: “I’m still on the fence.”
まだ迷ってるんだよね。

「Yes/No をすぐに決められない」ときに便利な決まり文句で、フォーマルな場面でもカジュアルなシーンでも使えます。

「I haven’t made up my mind yet.(まだ決めていません)」 といってもいいのですが、「I’m still on the fence.」の方が口語的で柔らかい響きがあります。

What’s done is done.(過ぎたことは仕方ない)

「What’s done is done.」は、直訳すると「終わったことは終わったことだ」となります。

実際には「もう終わったことだから仕方がない」「過ぎたことは気にしてもしょうがない」という意味で使われます。

ビジネスシーンでは、例えば以下のような会話で使われます。

A: “I’m sorry, I missed the deadline.”
すみません、締め切りに間に合いませんでした。
B: “What’s done is done. Let’s focus on the next step.”
もう済んだことです。次のステップに集中しましょう。

日常英会話では、次のようなやりとりが考えられます。

A: “I shouldn’t have said that to her…”
あんなこと言うべきじゃなかったな…。
B: “Well, what’s done is done. Don’t worry too much.”
まあ、終わったことだよ。あまり気にしすぎないで。

このフレーズは、過去の失敗や出来事を引きずらずに前を向くときによく使われます。

慰めや励ましとしても便利ですが、状況によっては冷たく聞こえる場合もあるため、相手の気持ちを考えながら使うのがポイントです。

I’m not in the mood.(そんな気分じゃない)

「I’m not in the mood.」は、「そんな気分じゃない」「やる気がしない」と言う意味の決まり文句です。
カタカナ語では「ムード」は「場の雰囲気」という意味で使われますが、これは和製英語的な表現です。
英語の「mood」は、人の感情や気分に対してつかわれます。
「I’m not in the mood.」は、相手の誘いや提案に対して、気持ちが乗らないことをやんわり伝える表現です。

ビジネスシーンでは、例えば以下のような会話で使えます。

A: “Do you want to join the team dinner tonight?”
今夜のチームディナー、参加しませんか?
B: “Thank you, but I’m not in the mood today.”
ありがとう、でも今日はそんな気分じゃないんです。

日常英会話では、次のようなやりとりが考えられます。

A: “Let’s go out and sing karaoke!”
カラオケ行こうよ!
B: “Sorry, I’m not in the mood.”
ごめん、そんな気分じゃないんだ。

このフレーズは感情や気分を正直に伝えるときに便利ですが、少しストレートな言い方なので、場面によってはそっけなく聞こえることもあります。

少し柔らかくしたいときは “I don’t really feel like it.” などと言い換えると自然です。

Cut me some slack.(大目に見てよ)

「Cut me some slack.」は、直訳すると「私に緩み(slack)を与えて」という意味です。
船やロープの扱いにルーツのある決まり文句なので、「Cut」という表現が使われています。

「大目に見てよ」「勘弁してよ」というニュアンスで、相手に対して「厳しくしないでほしい」と伝える表現です。

ビジネスシーンでは、例えば以下のような会話で使えます。

A: “You made a mistake in this report again.”
またこのレポートでミスしてるよ。
B: “I know, but cut me some slack. I’ve been swamped with work.”
分かってる。でも大目に見てよ。仕事が山積みなんだ。

日常英会話では、次のようなやりとりが考えられます。

A: “You’re late again!”
また遅刻じゃん!
B: “Come on, cut me some slack.”
まあまあ、勘弁してよ。

このフレーズはカジュアル寄りで、友人や同僚とのやりとりでよく使われます。

フォーマルなビジネスシーンでは、少々くだけすぎているので、代わりに “Please go easy on me.” や “I’d appreciate a little understanding.” などの表現を使うのがおすすめです。。

That’s a bit much.(やりすぎだよ)

「That’s a bit much.」は、直訳すると「それはちょっと多すぎですね」という意味です。

「それはやりすぎだよ」「ちょっと度が過ぎているね」と、相手の言動や状況が行き過ぎていると感じたときに、やんわり指摘する表現です。

ビジネスシーンでは、例えば以下のような会話で使えます。

A: “We should ask the team to work this weekend, too.”
チームに今週末も働いてもらおう。
B: “That’s a bit much. They need some rest.”
それはやりすぎです。休養が必要ですよ。

日常英会話では、次のようなやりとりが考えられます。

A: “I bought you ten different kinds of cake for you!”
君のためにケーキを10種類も買ってきたよ!
B: “Wow, that’s a bit much.”
えっ、それはちょっとやりすぎだね。

このフレーズは、相手の行動や要求に軽くブレーキをかけたいときに便利です。

強く非難するニュアンスではなく、「少し行き過ぎ」という柔らかい指摘なので、カジュアルな会話からビジネスシーンまで幅広く使えます。

I’m not buying it.(信じられないな)

「I’m not buying it.」は、直訳すると「私はそれを買っていない」という意味になりますが、実際には「それは信じられないな」「納得できないよ」という意味で使われます。

英語の「buy」には、「お金を出して価値を認める」「自分のものとして受け入れる」というニュアンスがあります。
そこから転じて、説明や言い訳に「価値がある」と判断して受け入れる場合は「I buy it.(信じる)」といい、受け入れない場合は、 I’m not buying it.(信じない)」となったのです。

ビジネスシーンでは、例えば以下のような会話で使えます。

A: “The project failed because of bad luck.”
プロジェクトが失敗したのは運が悪かったせいです。
B: “I’m not buying it. We need to analyze what really went wrong.”
それは信じられません。本当に何が問題だったのか分析する必要があります。

日常英会話では、次のようなやりとりが考えられます。

A:”I was late because I couldn’t get my car keys — my cat hid them.”
遅れたのは、猫が車のカギを隠したからなんだよ。
B: “Ha, I’m not buying it.”
はは、それは信じられないな。

このフレーズはカジュアル寄りですが、軽い冗談半分から真剣な議論まで幅広く使えます。

ビジネスの場でもう少し柔らかく言いたい場合は、 “I’m not convinced.” や “I find that hard to believe.” といった表現に言い換えると丁寧です。

That’s a no-brainer.(当たり前だよ)

 「That’s a no-brainer.」は、直訳すると「それは脳を使う必要がないこと」という意味です。
「brainer」というのは、「頭を使わせる難しい問題・課題」という意味ですが、単独で使われることはあまりありません。
「no-brainer」という形で、「考えるまでもない」「簡単に決められること」という意味になります。

ビジネスシーンでは、例えば以下のような会話で使われます。

A: “Should we renew the contract with our biggest client?”
最大の顧客との契約を更新すべきですか?
B: “That’s a no-brainer. Of course we should.”
考えるまでもありません。もちろん更新すべきです。

日常英会話では、次のようなやりとりが考えられます。

A: “Do you want to go to Hawaii for vacation?”
休暇でハワイに行かない?
B: “That’s a no-brainer!”
決まってるでしょ!(考えるまでもないよ)

このフレーズは、判断が明らかに簡単で、誰にとっても明白な場合に使われます。

カジュアルでフランクな響きなので、フォーマルな文書や会議では “It’s an obvious choice.” や “The decision is clear.” といった言い換えをおすすめします。

Speak of the devil.(うわさをすれば影)

「Speak of the devil.」は、直訳すると「悪魔のことを話す」という意味ですが、日本語の「うわさをすれば影」に当たる表現です。

誰かの話をしている最中に、その本人がちょうど現れたときなどに使います。

ビジネスシーンでは、例えば以下のような会話で使えます。

A: “We were just discussing Mr. Smith’s proposal.”
ちょうどスミスさんの提案について話していたところです。

(Mr. Smithが部屋に入ってくる)

B: “Speak of the devil!”
噂をすれば影ですね!

日常英会話では、次のようなやりとりが考えられます。

A: “I haven’t seen Tom in a while.”
最近トムに会ってないな。

(そこへトムが現れる)

B: “Oh, speak of the devil!”
おっと、噂をすれば影だ!

このフレーズはカジュアルな表現で、フレンドリーな場面でよく使われます。

なお「devil(悪魔)」とありますが、悪い意味はなく、ユーモアを交えて使うのが一般的です。
フォーマルな場面で使いたいときは、「What a coincidence!(なんという偶然!)」 などと言い換えると自然です。

まとめ

ちょっとした一言で感情や態度を的確に伝えられる便利な「決まり文句」をご紹介しました。

  • I couldn’t agree more.(まったく同感です)
  • Let me sleep on it.
  • I’m still on the fence.
  • What’s done is done.
  • I’m not in the mood.
  • Cut me some slack.
  • That’s a bit much.
  • I’m not buying it.
  • That’s a no-brainer.
  • Speak of the devil.

 「I couldn’t agree more.」や 「Let me sleep on it.」などのフレーズは、ビジネスの場でも日常会話でも幅広く使えます。

ぜひ実際のコミュニケーションの中で少しずつ取り入れてみてください。
ネイティブたちとの関係がぐっと縮まること間違いなしです。

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ホール 奈穂子

株式会社ギャビーアカデミー代表取締役

元九州大学職員。TOEIC 990、IELTS 7.5(Speaking 8.0)を誇る、英語学習独学のスペシャリスト。27歳から英語を学び直し、自らの人生で英語習得がもたらす可能性を証明。米国赴任、留学プログラムや海外大学との共同学位取得プログラムの設計・運営に携わった経験から、日本人の英語学習における課題を深く理解し、効果的な学習方法を追求。その集大成として、東京大学と共同で、脳科学に基づいた独自の英語スピーキング習得メソッドを開発。現在カナダ・バンクーバーに在住。世界を舞台に活躍する日本人ビジネスパーソンの育成に情熱を燃やし、日本とバンクーバーを往復しながら精力的に活動中。趣味はカナダを舞台にしたサケ釣り。

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