2025.07.26英語学習・フレーズ

外国人には通じない!カタカナ英語・和製英語を紹介|正しい英語表現・発音を解説

日本の日常やビジネスシーンではよく「カタカナ英語」が使われていますよね。
しかし、カタカナ英語がそのまま英語として通じるとは限りません。
たとえば、「サラリーマン」や「コンセント」などの言葉は、日本独自の意味で使われており、英会話で使うと誤解を生むこともあります。
この記事では、特に注意したい「通じないカタカナ英語」を厳選して紹介し、正しい表現や発音を解説します。英会話コミュニケーションをスムーズに進めたい方・誤解を避けたい方はぜひ参考にしてください。

外国人に通じない「カタカナ英語」とは

英語には、「ホテル」や「タクシー」「コーヒー」など、カタカナで発音しても比較的通じやすい言葉もありますが、全くといっていいほど通じないカタカナ英語も数多くあります。

外国人に通じにくいカタカナ英語には、大きく分けて、以下の3種類があります。

  1. 英語以外の読み方に由来しているカタカナ英語
  2. 和製英語(日本で作られた「英語っぽい言葉」)
  3. 日本語訛りでは通じないカタカナ英語

1.は、例えば「energy」などです。 [énərdʒi](エナジー)と発音し、「エネルギー」と言っても全く通じません。

「エネルギー」はドイツ語由来の読み方です。

2.には、「manager」などがあります。「マネージャー」と発音しがちですが、実際の発音は [mǽnidʒər](マニジャ)で、「マ」を強く発音しないと、なかなか通じません。

3.には、「サラリーマン」などが挙げられます。まるで英語のように見えますが、日本でしか通じない言葉です。

英語で「サラリーマン」を指す場合は、「office worker」という表現が一般的です。

それでは、外国人に通じにくいカタカナ英語にはどんなものがあるか、詳しく見ていきましょう。

英語以外の読み方に由来しているカタカナ英語

カタカナ語の中には、ドイツ語・フランス語・オランダ語などの読み方に由来するものが多くあります。
そういった表現は、英語話者、特にネイティブには通じにくいので、注意が必要です。
以下に、代表的な6つの単語を挙げます。

  • theme
  • allergy
  • alcohol
  • profile
  • virus
  • vaccine

それぞれ詳しくみていきましょう。

theme

「theme」は「テーマ」「主題」を意味する英単語ですが、英語では [θíːm](スィーム)と発音します。「th」の音が入っているので、発音には特に注意が必要な単語です。
「テーマ」は、冒頭で挙げた「エネルギー」と同じく、ドイツ語に由来する発音です。

allergy

「allergy」は「アレルギー」を意味する英単語ですが、発音は [ǽlərdʒi](アラジィ)です。
「アレルギー」もドイツ語由来の読み方です。

alcohol

「アルコール(お酒)」を意味する「alcohol」は英語で [ǽlkəhɔ̀l] (アルカホール)と発音されます。

「アルコール」はオランダ語由来の読み方です。

profile

「プロフィール」を意味する「profile」という英単語は、[próufail](プロゥファイル)と発音します。

「プロフィール」という発音はフランス語読みに近いものです。

virus

「virus」は「ウイルス」を意味する英単語ですが、発音は [váiərəs](ヴァイラス)です。

20世紀初頭、「virus」という英単語のカタカナ表記には、「ヴィールス」や「ヴイルス」などが混在していました。
そこで、1965年に日本ウイルス学会が、「ウイルス」を「統一した学術用語」として使用するよう提案しました。
「ウイルス」とは、日本独自の読み方なのです。

vaccine

「vaccine」は「ワクチン」を意味する単語ですが、英語では [væksíːn](ヴァクスィーン)と発音します。

「ワクチン」という発音・表記も、「ウイルス」と同じく、日本で作られたものです。

和製英語(日本で作られた「英語っぽい言葉」)

カタカナ語の中には、一見英語のように見えて、実は日本で作られた言葉、いわゆる「和製英語」も数多くあります。
日本人の感覚で作られたカタカナ語なども多く、英語話者には全く通じないことが多いです。
以下に、特に使用頻度が高く、注意したい単語を厳選しました。

  • アルバイト
  • ノートパソコン
  • コンセント
  • ホッチキス
  • ホームページ
  • クレーム
  • マンション
  • エアコン
  • ガソリンスタンド
  • ペットボトル

それぞれ詳しくみていきましょう。

アルバイト

「アルバイト」は、ドイツ語の「Arbeit」に由来する和製英語です。英語圏では「アルバイト」という表現自体が意味を持たないため、英会話で使っても通じません。

英語で「アルバイト」と言いたい時は、主に「part-time job」を使います。

以下の例文を参考にしてください。

I have a part-time job at a café.
喫茶店でアルバイトをしています。

以下のような言い方もできます。

We are looking for part-timers for the holiday season.
繁忙期に向けてアルバイトを募集しています。

「アルバイトの待遇」を指す時は「part-time job」、「アルバイトの人」を指す時は「part-timer」と使い分けるとよいでしょう。

ノートパソコン

「パーソナルコンピューター」の「パソコン」という略語が通じないのを知っている方は多いかもしれませんね。
しかし、「ノートパソコン」だけでなく、「note PC」も通じないということはご存知だったでしょうか。

英語では、「ノートパソコン」は「laptop PC」または単に「laptop」といいます。「膝に乗せられるほど小さなデバイス」という意味です。

コンセント

「コンセント」は、昔使われていた「concentric plug(同心円型プラグ)」という言葉が語源と言われていますが、現在の英語では全く通じない言葉です。

「consent」という英単語は「同意」という意味で、全く違う英単語なので、英会話の中で使うと、話し相手は困惑してしまうでしょう。

「コンセント」と英語で言いたい時は、「outlet」または「socket」といいます。

ホッチキス

「ホッチキス」は、米国の文具メーカー「Hotchkiss」に由来する言葉ですが、現代の英語では全く通じません。

英語で「ホッチキス」と言いたい場合は、「stapler」といいます。

ホームページ

英語にも「home page」という言葉はあるのですが、日本語とは意味が違うので、注意が必要です。
英語の「homepage」はトップページのみを指しますが、日本語ではサイト全体を指すため、うっかり使うと、誤解のもととなってしまいます。

日本語の「ホームページ」に当たる英語表現は、「website」です。

以下の例文も参考にしてください。

I visited your website.
御社のホームページを拝見しました。

クレーム

「claim」という英単語は、「主張する」または「請求する」という意味で、「苦情」という意味は全くありません。

日本語の「claim」に当たる言葉は、「complaint」です。
以下の例文を参考にしてください。

I have a complaint about the service.
サービスについて苦情があります。
The customer made a complaint.
その客は苦情を言いました。
She filed a complaint with the manager.
彼女はマネージャーに苦情を申し立てました。

このように、「claim」と組み合わせて使う動詞も、あわせて覚えておきましょう。

マンション

英語にも「mansion」という言葉はありますが、「大邸宅」というニュアンスがあるので、英会話で使うと誤解を招いてしまいます。

日本語の「マンション」に当たる英語表現は、「apartment」または「condominium (condo)」です。

エアコン

エアコンは「air conditioner」の略なので、一見英語でも通じそうに思えてしまいますが、日本独自の略し方なので、英語では全く通じません。

英語で「エアコン」を指したい時は、略さずに「air condtioner」と言いましょう。

ガソリンスタンド

「ガソリンスタンド」は、日本人の感覚から生まれた和製英語で、英会話では全く通じません。
英語では「gas station」という表現が一般的です。ちなみにイギリス英語では、「petrol station」といいます。

ペットボトル

「ペットボトル」は「PET(ポリエチレンテレフタレート)」に由来するカタカナ語で、専門的な技術用語であり、日常英会話ではまず通じません。
英語で「ペットボトル」と言いたい時は、「plastic bottle」を使いましょう。

アポ

「アポ」は英語の「apointment」の略なので、英語でも通じそうに感じてしまいますが、日本人独自の略し方なので、英語ビジネスシーンでは通じません。
「アポイント」という略も同様です。
英語では、「apointoment」と略さずに表現するのが一般的です。

リスケ

「リスケ」も、「reschedule」の略なので、英語で通じそうに思えてしまいますが、やはり日本独自の略で、英会話では通じません。

「reschedule」と略さずに言うか、別の表現に言い換えて使うのがおすすめです。
以下の例文を参考にしてください。

Can we move the meeting to next week?
会議を来週に変更できますか?
Let’s push the meeting back to 3 p.m.
会議を午後3時に後倒ししましょう。
Is it possible to bring the call forward to tomorrow morning?
お電話を明日の朝に前倒しできますか?

ビジネスシーンで通じない略語が気になる方は、以下の記事も参考にしてください。

日本語訛りでは通じないカタカナ英語

冒頭で触れた「マネージャー」のように、英単語をカタカナで表記することは多くありますが、カタカナをそのまま読み上げても、英語では全く通じないケースがあります。

以下にその代表的な例を紹介します。

  • message
  • career
  • evidence
  • credit card
  • oven
  • volume

それぞれについて、日本人が犯しがちなミスと、英語ではどのように発音すればいいか、解説します。

message

日本語では「メッセージ」と、どちらかというと「セー」が強く読まれる言葉ですが、英語では [mésidʒ](メッセジ)と発音します。
「メ」を強く読まないと、なかなか通じない単語です。

career

日本語では「キャリア」と、「キャ」を強く読む傾向にありますが、英語では [kəríər](カリーア)と発音します。
「リー」を強く発音するのがポイントです。

evidence

日本語でいう時は「エビデンス」と、平板に発音しがちな言葉ですよね。
英語では [évid(e)ns](エヴィデンス)で、「エ」を強く発音します。
「ビ」ではなく「vi」と発音することも重要なのですが、まずは強勢(強く読む音)の位置を意識しましょう。

credit card

日本語では「クレジットカード」と平板に発音する表現ですよね。

英語で「credit」は [krédit] (クレディッ)で、「レ」を強く発音しないと通じにくいです。
そして「credit card」のように2つの名詞を組み合わせる時は、最初の名詞を強く発音し、2番目の動詞は弱く発音するのがセオリーです。
「カード」まではっきり発音してしまうと、英会話では通じないこともあるので注意しましょう。

oven

つづりを見たままだと、「オーブン」と発音してしまいがちな言葉ですが、英語では [ʌ́vn]

(アヴン)と発音します。

「o」は伸ばさずに、短く「ア」と発音するのがポイントです。

volume

「ボリューム」と読みたくなる単語ですが、英語では [vɑ́ljum](ヴァリュム)と発音するのが一般的です。
「リュ」ではなく、「ヴァ」を強く読むのがポイントです。

日本語訛りの「カタカナ英語」が通じない理由

ここで、日本語訛りのカタカナ語が通じない3つの理由をおさえておきましょう。

  • 音の数が違うため
  • 音の数え方が違うため
  • アクセントが違うため

音の数が違うため

日本語は、英語に比べて音の少ない言語です。
例えば、日本語の母音は「あ・い・う・え・お」の5種類ですが、英語の母音は15種類以上あるといわれています。


「あ」だけでも、英語ネイティブは /æ/ /ʌ/ /ɑ/ /a/ と、4種類の音を発音し分けているのです。

そのため、日本語のカタカナでは、英語の音を表現しきれないという問題があります。
英語の発音を覚えるには、カタカナ発音から離れて、英語独自の音を学ぶ姿勢が必要です。

音の数え方が違うため

英語をはじめとする多くの外国語では、音を「音節」で数えます。
一方、日本語には、「モーラ(拍)」という独自の数え方のシステムがあります。

例えば、「しんかんせん」という言葉は、日本人にとっては6音ですが、英語話者にとっては、「shin・kan・sen」と3音のように感じられるのです。

英単語においても、たとえば「breakfast(朝食)」という単語は、英語話者にとっては「break・fast」の2音節から成る言葉です。
しかし、これをカタカナに置き換えると、「ブ・レ・ッ・ク・ファ・ス・ト」と7音で認識してしまうことになります。

さらにカタカナ英語では、「k」のあとに、英語には存在しない「u」、「t」のあとに「o」を挿入してしまうため、英語話者に通じにくくなってしまうのです。

アクセントが違うため

個々の英単語の解説でも触れましたが、英語では「どこを強く読むか」がとても重要になってきます。

日本語は「あめ」と発音する時は、音の高低で「雨」と「アメ」を区別しますよね。
こういった言語は、「ピッチ・アクセント言語」と呼ばれます。

それに対して英語は、「ストレス・アクセント言語」に分類され、「どこを強く読むか」で意味を区別します。

たとえば「object」という単語は、「ob・ject」と2つの音節に分解され、「ob」を強く読むと「物体」「対象」という意味の名詞になります。
しかし、「ject」を強く読むと、「反対する」という意味の動詞になってしまいます。

英語で「どこを強く読むか」は、意味の違いにもつながる重要なポイントなので、ぜひ押さえておいてください。

まとめにかえて

カタカナ「英語」ではありませんが、英語で通じないカタカナ語はまだまだたくさんあります。

たとえば、「アンケート」はフランス語の「enquête」に由来する言葉です。

英語では「questionnaire」を使うのが一般的です。

「パンフレット」という言葉も、英語で使われないわけではないのですが、「brochure」という表現の方が一般的です。

このように、日本で当たり前に使われているカタカナ英語でも、実は海外ではまったく通じない表現はたくさんあります。
英語本来の表現や発音を学んで、よりスムーズな英会話コミュニケーションを目指しましょう。

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ホール 奈穂子

株式会社ギャビーアカデミー代表取締役

元九州大学職員。TOEIC 990、IELTS 7.5(Speaking 8.0)を誇る、英語学習独学のスペシャリスト。27歳から英語を学び直し、自らの人生で英語習得がもたらす可能性を証明。米国赴任、留学プログラムや海外大学との共同学位取得プログラムの設計・運営に携わった経験から、日本人の英語学習における課題を深く理解し、効果的な学習方法を追求。その集大成として、東京大学と共同で、脳科学に基づいた独自の英語スピーキング習得メソッドを開発。現在カナダ・バンクーバーに在住。世界を舞台に活躍する日本人ビジネスパーソンの育成に情熱を燃やし、日本とバンクーバーを往復しながら精力的に活動中。趣味はカナダを舞台にしたサケ釣り。

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