近年のグローバル化に伴い、様々な職場で英語が必要になっていますよね。日本の建築現場でも、外国人労働者の数は増加していますし、海外の企業が絡んだ建設プロジェクトで働く機会も増えているのではないでしょうか。
外国人の仲間と一緒に働く場合、簡単な英語フレーズを覚えておくと、建設作業がより円滑に進みますし、仲良くなって現場のムードを明るくすることもできます。
この記事では、建築現場で使える実用的な英単語・英語表現を紹介します。英語が苦手な方でもすぐに使える簡単なフレーズもまとめてあるので、ぜひ参考にしてください。
「建築現場」にまつわる基本の英単語
建築現場にまつわる代表的な英単語として、以下の7つをピックアップしました。
- Construction site(建築現場)
- Blueprint(設計図)
- Foundation(基礎・土台)
- Framework(骨組み・構造)
- Scaffolding(足場)
- Reinforced concrete (RC)(鉄筋コンクリート)
- Insulation(断熱材)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
Construction site(建築現場)
そもそも「建築現場」そのものを英語でいうには、「Construction site」という表現を使います。
例えば、以下のような使い方をします。
今朝、工事現場で事故があった。
工事現場では全作業員がヘルメットを着用しなければならない。
単に「現場」と言いたい時は、「site」を使いましょう。
資材が現場に届いた。
安全担当者が現場検査を実施している。
安全担当者が現場検査を実施している。
「現場で」「現場での」と言いたい時は、「On-site」という表現が便利です。
作業を進める前に、現場での検査が必要だ。
技術者たちは今日、現場で作業している。
技術者たちは今日、現場で作業している。
ちなみに、技術者や監督者の立場から「現場」という時は、「field」という単語を使う時もあります。
プロジェクトマネージャーは今日は現場にいる。
私たちのチームは定期的に現場検査を行う。
Blueprint(設計図)
「Blueprint」は、建築物・機械などの詳細な設計図面を表す言葉です。
日本人にとってはすぐにはピンとこない表現かもしれませんが、日本語の「青写真」という言葉をイメージするとよいかもしれません。
「Blueprint」は、具体的には、以下のような例文で使います。
始める前に設計図を確認しよう。
設計図に正確に従って作業してください。
設計図にいくつか変更を加えた。
Foundation(基礎・土台)
「Foundation」は「found」の名詞形です。「find(見つける)」の過去形と同じ形をしていますが、動詞「found」は、「設立する」「創設する」という全く違う意味です。
そんな「found」の名詞形「Foundation(基礎)」は、建物の安定性を支える最も重要な部分を指す英単語になります。
具体的には、以下のような例文で使います。
基礎が水平になっているか確認してください。
基礎にひび割れがあります。
検査員が基礎に問題がないか確認している。
Framework(骨組み・構造)
骨組み・構造も、建造物を支える重要な部分ですよね。「骨組み」は英語で「framework」といいます。
具体的な例文としては、以下を参考にしてください。
壁を取り付ける前に骨組みを補強する必要がある。
午後に検査員が来て、骨組みをチェックする予定だ。
固定する前に骨組みが正しく配置されているか確認してください。
「framework」とよく一緒に使われるのが「steel」という単語です。「steel framework」で「鉄骨」を表すことができます。
鉄骨の骨組みがほぼ完成した。
2階の鉄骨の骨組みを組み立て始めよう。
ちなみに「鉄骨構造」は「steel frame structure」です。
クレーンが鉄骨構造用の梁を持ち上げている。
作業を進める前に鉄骨構造の溶接箇所を確認して。
Reinforced concrete (RC)(鉄筋コンクリート)
鉄筋コンクリートにも「鉄」という日本語が含まれていますが、「steel」という英単語は使いません。
鉄筋コンクリートは「Reinforced concrete (RC)」といいます。「reinforced」は「強化された」という意味の英単語です。
具体的には、以下の例文を参考にしてください。
今日は基礎のために鉄筋コンクリートを打設する。
鉄筋コンクリートの柱は作業を進める前に養生する必要がある。
鉄筋コンクリートの壁が強度基準を満たしているか確認してください。
Scaffolding(足場)
「足場」は英語で「Scaffolding」です。発音としては「スキャーフォディン」といった感じになります。
足場に登る前に、足場が安定しているか確認してください。
足場は安全基準を満たすために定期的に点検しなければならない。
作業を始める前に足場の安全柵を確認してください。
Insulation(断熱材)
断熱材は英語で「Insulation」です。「絶縁」という意味もある英単語です。
具体的な使い方としては、以下を参考にしてください。
石膏ボードを取り付ける前に、壁に断熱材を入れる必要がある。
窓の周りの断熱材がきちんと密閉されていることを確認してください。
断熱材は火災安全規制を満たす必要がある。
ちなみに、断熱材の種類についていう場合は、以下のような表現が使えます。
より良いエネルギー効率のためにスプレーフォーム断熱材を使用している。
ガラス繊維の断熱材は住宅建築でよく使われる。
この建物では遮音効果を高めるためにセルロース断熱材を使用している。
建築現場で使われる道具・資材を表す英単語
ここでは、建築現場で使われる道具・資材・機械を表す英単語を紹介します。

道具(Tools)
建築現場で使われる道具を指す英語で、代表的なものをいくつか挙げます。
- Hammer(ハンマー)
- Screwdriver(ドライバー)
- Wrench(レンチ)
- Drill(ドリル)
- Tape measure(巻尺)
- Level(水平器)
- Plumb bob(水準器)
- Saw(のこぎり)
- Shovel(シャベル)
- Trowel(コテ)
- Wheelbarrow(手押し車)
- Ladder(はしご)
- Crowbar(てこ)
- Cutting torch(切断トーチ)
- Concrete mixer(コンクリートミキサー)
いくつか例文を挙げます。
ハンマーで指を打たないように注意して。
作業を始める前にドリルのバッテリーを充電して。
水平器を使って表面が平らか確認して。
梁が水平になっていない。固定する前に調整して。
切断トーチを使うときは保護具を着用して。
資材(Materials)
建築現場で使われる資材を指す英語で、代表的なものをいくつか挙げます。
- Cement(セメント)
- Concrete(コンクリート)
- Rebar(鉄筋)
- Wood(木材)
- Plywood(合板)
- Steel(鋼鉄)
- Drywall(石膏ボード)
- Bricks(レンガ)
- Tiles(タイル)
- Glass(ガラス)
- Nails(釘)
- Screws(ネジ)
- Bolts(ボルト)
- Paint(ペンキ)
- Roofing materials(屋根材)
- Adhesive(接着剤)
いくつか例文を挙げます。
セメントは水と砂と混ぜてから流し込んで。
ひび割れを防ぐために、コンクリートを均等に流して。
ガラスを割らないように慎重に扱って。
釘がまっすぐ打ち込まれているか確認して。
圧力をかける前に接着剤が乾くのを待って。
機械・設備(Machines / Equipment)
建築現場で使われる機械を指す英語で、代表的なものをいくつか挙げます。
- Crane(クレーン)
- Excavator(掘削機)
- Bulldozer(ブルドーザー)
- Forklift(フォークリフト)
- Compactor(コンパクター)
- Concrete pump(コンクリートポンプ)
- Generator(発電機)
- Air compressor(エアコンプレッサー)
「Excavator(掘削機)」は少し難しい英単語かもしれませんね。発音としては、「エクスカヴェイタ」のようになります。
いくつか例文を挙げます。
クレーンのオペレーターが現場をしっかり見渡せるようにして。
掘削作業中は安全な距離を保って。
作業を始める前に発電機の燃料の残量を確認して。
建築現場の安全確保にまつわる英単語
建築現場で最も大切なのは、作業員と周囲の安全確保ですよね。
建築現場の安全に関する英単語をいくつか挙げます。
- Safety(安全)
- Safety gear(安全装備)
- Protective equipment(保護具)
- Hard hat(ヘルメット)
- Safety gloves(安全手袋)
- Safety goggles(保護ゴーグル)
- Safety boots(安全靴)
- Reflective vest(反射ベスト)
- Ear protection(耳栓・イヤーマフ)
「安全」そのものは、英語で「safety」といいます。
また、「ヘルメット」は、「helmet」でも通じるのですが、自転車やバイクに乗る時に使うものというニュアンスが強くなるので、「hard hat」という言い方を覚えておきましょう。
いくつか例文を挙げます。
鋭利な材料を扱うときは、安全手袋を着用してください。
電動工具を使用するときは、保護ゴーグルを着用してください。
夜間作業時は反射ベストを着用してください。
大きな機械の近くで作業するときは、イヤーマフをかぶってください。
安全具を身につける時は、基本的に「wear」を使います。安全手袋やイヤーマフの場合は「put」や「use」の方が自然ですが、「wear」でも十分通じます。
建築現場で実際に使えるフレーズ
ここでは、英語が苦手な方でもすぐに使える簡単なフレーズを紹介します。
一言一句正しくなくてもいいので、特に安全に関するフレーズや緊急時に使うフレーズは、いざという時に実践できるように口になじませておきましょう。
基本的な会話で使える表現
建築現場で使える実践的なフレーズとしては、以下のようなものがあります。
おはようございます!今日もご安全に。
何か手伝いが必要ですか?
今日のスケジュールを確認しましょう。
このエリアは禁煙です。
この部分を正午までに終わらせましょう。
また、外国人の仲間と仲良くなるために、簡単な英会話を覚えておくのもおすすめです。
おはよう!調子はどうですか?
週末はどうでしたか?
どこ出身ですか?
ここで働いてどのくらいですか?
一緒にお昼ご飯を食べましょう!
安全に関するフレーズ
安全に関する基本的なフレーズを紹介します。
ヘルメットと保護ゴーグルを着用してください。
足元に注意!床が滑りやすいです。
安全ラインの後ろにいてください。
「Watch your step!(足元に注意して!)」というフレーズは、聞き馴染みのある方も多いかと思いますが、いざとなると自分では使いづらいものです。
普段から口になじませておきましょう。
「slippery(すべりやすい)」という単語も覚えておくと便利です。
作業中に使えるフレーズ
作業中には、以下のようなフレーズが使えます。
レンチを渡してください。
ここにコンクリートを流し込みます。
登る前に足場をしっかり固定してください。
「(レンチなどを)渡して」という時、日本人は「give」を使いがちですが、「give」は誰かにものを譲渡すること、つまり所有権の移動という意味合いが強いです。
単に「渡してほしい」と言いたい時のために、「pass」という動詞を覚えておくとよいでしょう。
「pour concrete(コンクリートを流し込む)」という表現や、「secure the scaffolding(足場を固定する)」などという表現も、汎用性が高いので、覚えておいて損はないかと思います。
緊急時のフレーズ
緊急時に使えるフレーズには、以下のようなものがあります。
機械をすぐに止めて!
救急車を呼んで!誰かが怪我をした!
火事だ!今すぐ消火器を使って!
緊急時にこういったフレーズを一言一句間違わずに使うのは難しいですよね。
ただ、「ambulance(救急車)」や「消火器(extinguisher)」という言葉は、ほかの言葉で代用がききにくいので、覚えておくと便利です。
「Someone is injured」の「someone」は、特定の人名と入れ替えても使えるフレーズです。
まとめ
建築現場で外国人作業員と一緒に建設作業をする場合、簡単な英語を話せると、安全性や作業効率の向上に非常に役立ちます。
まずはシンプルな英語フレーズを丸暗記するところからでいいので、少しずつ英語に慣れて、円滑なコミュニケーションを目指しましょう。
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ホール 奈穂子
株式会社ギャビーアカデミー代表取締役
元九州大学職員。TOEIC 990、IELTS 7.5(Speaking 8.0)を誇る、英語学習独学のスペシャリスト。27歳から英語を学び直し、自らの人生で英語習得がもたらす可能性を証明。米国赴任、留学プログラムや海外大学との共同学位取得プログラムの設計・運営に携わった経験から、日本人の英語学習における課題を深く理解し、効果的な学習方法を追求。その集大成として、東京大学と共同で、脳科学に基づいた独自の英語スピーキング習得メソッドを開発。現在カナダ・バンクーバーに在住。世界を舞台に活躍する日本人ビジネスパーソンの育成に情熱を燃やし、日本とバンクーバーを往復しながら精力的に活動中。趣味はカナダを舞台にしたサケ釣り。