2024.01.04英語ビジネス

海外就職に必要なことを経験者が解説|メリット・英語力・スキル・成功の秘訣

海外で就職すると、好待遇を望めたり、残業に追われなくて済むという話がありますよね。
キャリアアップにもつながるので、海外就職に魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。
その一方で、実際の海外就職がどのようなものかを知っている人は少ないです。

「海外就職してみたいけど、自分にもできるか不安…」
「海外就職のメリット・デメリットを知って将来に活かしたい!」

このように考えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、カナダで現地企業に就職して感じた私が、海外就職について、日本とのギャップを感じた点もふまえながら紹介していきます。

海外就職してみたい方、海外でのスキルアップを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

海外で就職するメリット


海外で働くことは簡単ではありせんが、海外就職には日本での就職にはないメリットもたくさんあります。

例えば私自身、海外で働いてみて驚いたのが、カナダには残業の概念がなく、定時ぴったりに上がれたということです。
また、上司ともフレンドリーに話せるので、日本のように強い上下関係を感じることもほとんどありませんでした。

海外就職には、ほかにも下記のようなメリットがあります。

01.実践的な英語力が身につく
02.プライベート重視の働き方ができる
03.キャリアアップしやすい
04.海外での交友関係が広がる
05.外貨での収入が得られる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

メリット①:実践的な英語力が身につく


海外で就職して英語を使って働くと、実践的な英語力が身につきます。
日本人には、リーディングやリスニングは学校で学んできているものの、スピーキングやライティングを苦手としている人が多いです。

海外で就職すると、会社で英語をアウトプットしながら過ごすことになるので、日本人が苦手とする英語のスピーキングスキルを上げることができます。

また、仕事を通じて英語を学ぶので、繰り返し同じ単語やフレーズを聞くことも多く、英語が身につくスピードも早くなるのです。

メリット②:プライベート重視の働き方ができる


海外で就職すると、日本で働くよりも、プライベートを重視した働き方ができるのも魅力です。
そもそも海外では残業をする文化はあまりなく、日本のように会社に長く残って仕事をする風景を見ることは少ないでしょう。

仕事に対しては、結果主義の文化が定着しているので、勤務時間中に効率よく仕事を終わらせる人がほとんどです。

そのため、海外で就職すると、残業やブラック労働に悩まされることなく、プライベートな時間を大切にしながら働くことができます。

海外で就職すると、転職を通じてどんどんキャリアアップできるというメリットもあります。

日本では1つの会社に長く勤めることが多く、転職をする人はあまりいませんが、海外では転職を通じてキャリアアップしていくのが一般的です。

また、海外には年功序列の制度はなく、実力主義の考え方が一般的なので、会社に勤めた期間に関係なく出世できる可能性が高いです。

ちなみに、人が入れ変わるのも当たり前なので、日本のように強い上下関係が生まれることもありません。

キャリアアップを目指してどんどん転職できるのも海外就職のメリットです。

メリット④:海外での交友関係が広がる

海外で就職すると、旅行で海外に行くのとは違って、海外の人と仕事を通して深くつながることができます。

現地の文化や宗教に触れる機会もあるので、異文化への理解も深まります。

異文化を深く知り、敬意をもって受け入れることができる人材は、グローバル化が進む社会で高く評価されることでしょう。

海外で就職することで、交友関係の広がりにより人脈が生まれるだけでなく、グローバル人材として自分の価値を上げることができるのです。

メリット⑤:外貨での収入が得られる

海外で就職すると、就職先の国の通貨で収入を得ることになります。日本円以外の収入があることは、グローバル化した現代での強みです。

特に、これから海外を視野に入れたキャリアを考えている人は、円安に左右されず生活できるようになります。

ちなみに、国によってはチップの文化もあるため、基本賃金そのものも、日本より高いことが多いです。

このように、海外で就職するメリットはたくさんあります。しかし、海外で就職するには、高い英語力が必要になります。

海外で就職するデメリット

海外で就職すると、「英語力が伸びる」「スキルがつく」などのメリットがある反面、安定性の少なさなど、デメリットもあります。

日本のように1から仕事のやり方を教えてもらえることは少なく、自ら進んで疑問点を質問していくような文化もあります。

具体的には、以下のようなデメリットがあります。

01.日本のような研修制度がない
02.福利厚生が少ない
03.リストラの可能性が高い
04.高いアピール力が求められる
05.ビザが切れると働けない

それぞれ詳しくみていきましょう。

デメリット①:日本のような研修制度がない

海外では、日本のように仕事を1から教えてくれる研修制度がほとんどありません。
仕事内容は実際に業務を進めながら覚えていくのが一般的です。
仕事で何をすればいいか教えてもらうのを待っていては、周りより立ち遅れてしまう可能性があります。

自発的に行動するのが苦手な人にとっては、厳しい環境といえるでしょう。

デメリット②:福利厚生が少ない

海外の会社は、日本と比べて福利厚生が少ない傾向があります。
交通費が出ない、保険のカバーが少ないなど、生活をしていく上で不安になるポイントも多いです。
会社からのサポートが少ない分、金銭的な余裕をもっておきましょう。

デメリット③:リストラの可能性が高い

海外のビジネスシーンでは、実力主義の文化が一般化しています。
日本のように安定して働くことができる会社は少なく、仕事ができない人は解雇される可能性が高いです。

たとえば、英語力が足りずに仕事でミスを繰り返して、解雇になったという話も少なくありません。

海外で就職する場合、常にスキルを上げながら働く必要があります。

デメリット④:高いアピール力が必要

海外の企業では、日本のように細かな評価制度がありません。そのため、常に上司にアピールする必要があります。

謙虚すぎる姿勢では、かえって相手にやる気が伝わらない可能性があります。

海外では、自信を持っている人が評価されやすい傾向が強いです。常に「仕事ができる」というアピールをしていくよう心がけましょう。

デメリット⑤:ビザが切れると働けない

海外就職する場合、海外で働くための就労ビザが必要です。ビザが切れると海外で働くことはできません。

就労ビザの期間中に転職する場合、新しい会社では、ビザが残っている期間しか働くことができません。
現地の企業にとって、短期間しか働けない人を雇うメリットはあまりありません。
そのため、就労ビザの期限が迫っていると、内定をもらいにくくなります。

転職する場合は就労ビザの期間内に効率よく行うことが重要です。

海外就職で必要な英語力とは

海外で就職する場合、英語の使用は避けて通れません。それでは、具体的にどれくらいの英語力が必要なのでしょうか。
このセクションでは、海外就職一般に必要な英語力と、ビジネスシーンで活躍するために必要な最低限の英語力について、TOEICスコアを指標に解説します。

海外就職で必要な英語力はTOEIC 730点以上

TOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会が発表している「TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表」を見ると、「(英語で仕事をする上で)業務上大きな支障はない」とされているのは、730点以上です。

ただ、730点というのはあくまで目安であり、業種などによって就職に必要な英語力は変わってきます。
たとえば、以下のような職種は、英語力がさほど必要ないとされています。

  • ウエイター・ウエイトレスなど接客業
  • 海外に拠点のある日本企業
  • 日本人向けの教育機関
  • 配達員
  • 清掃員
  • 工場での流れ作業
  • 飲食店での皿洗い

  • 上記の仕事の場合、仕事相手が日本人だったり、話す内容が定型文化されていたりするので、あまり高い英語力は必要ありません。

    しかし、高い英語力を兼ね備えていると、選べる仕事の幅が広がり、ビジネスチャンスをつかみやすくなるのも確かです。

    ビジネスパーソンとして海外就職する場合はTOEIC 820点以上

    欧米の基準で話をすると、海外就職するのに必要な英語力はIELTS 6.5以上といわれています。
    ただ、IELTS(アイエルツ)のスコアを挙げられても、ピンとこない日本人が多いかもしれませんね。

    IELTS 6.5というスコアは、TOEICでいうと820点〜860点に相当します。
    ただし、このTOEICスコアはあくまで目安であり、ビジネスシーンで活躍する際の最低限の英語力の指標です。

    また、海外就職するには、語学力だけでなく、コミュニケーション能力や異文化理解の姿勢などのスキルが必要になってきます。

    海外就職に必要なスキル

    海外就職には、英語力以外にも必要なスキルがいくつかあります。海外で就職するにあたって必要なスキルは、主に以下の3つです。

  • ベースとなる英語力
  • コミュニケーション能力
  • 異なる文化や価値観を受け入れる姿勢

  • 海外就職には、ベースとなる英語力が必要不可欠です。リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの英語4技能をバランスよく兼ね備えている必要があります。

    しかしたとえTOEIC900点レベルの高い英語力を手に入れたとしても、海外でビジネスパーソンとして活躍できるとは限りません。

    海外のビジネスシーンでは、コミュニケーション能力も求められます。
    コミュニケーション能力とは、単なるスピーキングスキルではなく、周囲との人間関係を円滑に保ちながら、自分の意見をしっかり打ち出していくスキルです。

    さらに海外で就職するに当たっては、日本と異なる文化や価値観を受け入れる姿勢も重要になってきます。

    外国人は日本人に比べてルーズな側面も多いため、日本人の価値観からすると「ありえない!」と思うような場面に出くわすことも多いでしょう。

    そんな時、「日本ではこんなトラブルに巻き込まれたりしないのに……」といつまでも悲観するのではなく、その国に合わせて順応することで、日常生活やビジネスシーンがスムーズに進みます。

    海外で働くにあたっては、英語力、自分の意見を適切に打ち出すコミュニケーション能力、そして異文化に柔軟に対応できる能力が必要になってきます。

    ただし、この3つのスキルはある程度現地で働きながら身につけていく側面もあります。
    そこで次のセクションでは、日本にいるうちにできる下準備について解説します。

    海外就職を成功させる3つのポイント

    海外就職を成功させるには、下記の3つの下準備をしておくことが大切です。

    01.求人のリサーチを早めにする
    02.渡航前に資金を貯めておく
    03.日本で英語力をつけておく

    海外で働いてみたい人は、今できることを少しずつ進めておきましょう。
    たとえば、英語は毎日のスキマ時間の学習で身につくものなので、早く始めておくのをおすすめします。

    海外就職を成功させるための3つのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

    海外の求人を早めにリサーチしておく

    海外就職を希望する場合は、求人情報を早めにリサーチしておくのがおすすめです。海外就職サイトで、どのような職種の求人があるかを早めに調べておきましょう。

    求人の内容は日々変わるので、自分にあった仕事が求人を出しているタイミングを逃すのはもったいないことです。

    また、日々求人サイトを見ることで、どのようなスキルが求められているかの傾向を知ることができるので、海外就職の対策もしやすくなります。

    資金に余裕をもって渡航する

    海外で就職を希望する場合は、日本にいるうちに十分な生活資金を用意しておくことも大切です。
    なぜなら「海外就職する」というのは、「海外に住む」ことでもあるからです。

    国ごとに物価は異なりますが、日本よりも物価が高いアメリカ・カナダ・オーストラリアなどの国は、生活費が想像よりも高くなります。

    海外就職したばかりで仕事に余裕がないときに、金銭面の不安が重なるのは大きなストレスです。

    海外就職の際は、生活資金に余裕をもって渡航しましょう。

    日本で英語力を磨いておく

    海外で就職する場合、現地で英語力をアップさせることもできますが、日本で英語力を磨いておくと、よりスムーズに海外で過ごすことができます。

    そもそも海外で働くにあたって、英語を使うことは欠かせません。
    特に海外就職では、ビジネスシーンに沿ったコミュニケーションスキルが求められるため、正しい文法やフレーズを使いこなす必要があることも多いです。

    逆に、英語力が充分でないために、内定をもらった会社で苦労してしまったという例も少なくありません。
    英語力を理由に海外就職を断念することがないよう、今から英語学習を進めておきましょう。

    海外就職に必要な英語力を身につけるには

    海外就職に必要な英語力を身につけるには、主に以下の3つの方法が考えられます。

    01.独学
    02.オンライン英会話
    03.英語コーチング

    独学での英語学習は、安価な費用で学習できるというメリットがあります。
    ただ、英語学習は、自分に合った学習法を選ばないと、なかなか効果が実感できません。
    自分に合った学習法を探して、あれこれ試しているうちに、時間とお金を無駄にしてしまうリスクがあります。

    第三者の助けを借りる英語学習法としては、オンライン英会話も考えられます。

    ビジネス英語に特化したスクールもあるので、ビジネス英語を効率よく学べそうですが、オンライン英会話を利用して英語力を身につけるにはかなり時間がかかります。

    海外で就職活動を始めるまであまり時間がない方や、短期間で効果的に英語力を身につけたい方におすすめなのが、英語コーチングです。

    英語コーチングでは、最初にカウンセリングを行って、受講生に最適な学習法をカスタムメイドしてくれるので、「自分に合った学習法」を探す必要がありません。

    また、専任のコーチが目標達成まで二人三脚で伴走してくれるので、短期間で効果的に英語を習得できるのもメリットです。

    ギャビーアカデミーは、グローバルなビジネスシーンで活躍する人材を多数育成してきた英語コーチングスクールです。

    独自開発アプリ×コーチング×最先端AI技術を通して「英語が話せる」自分を目指すことができます。

    グローバル人材としての自分自身の太刀を高めるためにも、海外就職の下準備として、まずは英語学習から始めてはいかがでしょうか。

    まとめ

    この記事では、海外に就職するメリットと、海外就職に必要な英語力・スキル、海外就職を成功させる秘訣について解説しました。

    海外就職には、魅力的な点も多いですが、デメリットも多くあります。例えば、以下のようなデメリットが挙げられます。

    01.日本のような研修制度がない
    02.日本に比べて福利厚生が少ない
    03.リストラされる可能性も高い
    04.自己アピール力が求められる
    05.ビザが切れると働けない

    さらに、海外でビジネスパーソンとして活躍するには、高い英語力が要求されます。
    特に英語力がネックになって、海外就職に二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。

    しかし、実際に海外就職を経験した私としては、海外就職は、間違いなく自分自身を大きく成長させると思っています。
    実際に海外で働いてみることで、日本にいた時と比べて、働き方への考えも変わるでしょう。

    海外就職を望む人には、1度きりの人生で後悔しないでほしいと思っています。
    毎日の英語学習や求人のリサーチなどの下準備を進めてみてください。


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