2024.01.13英語ビジネス

ビジネス英語の勉強法とは|ビジネス英語を学ぶメリット・必要なスキルも解説

近年、グローバルに活躍する人材への需要が着実に増えていますよね。
転職や部署異動で急に英語が必要になったり、キャリアアップの一環としてビジネス英語を学びたいという方も多いのではないでしょうか。

でも、「ビジネス英語を学ぶ」といっても、何をどこから始めていいか、なかなか分かりませんよね。

この記事では、ビジネス英語を学ぶ理由やメリットをあらためてふり返った上で、ビジネス英語の勉強法についてお伝えします。

ビジネス英語とは


ビジネス英語とは、会議・プレゼン・メール・電話応対などのビジネスシーンで使用する英語のことをいいます。
日本語でも「弊社」「御社」などの用語を使ったりと、ビジネスシーンで使用する言葉は日常会話と違いますよね。

英語の場合も、ビジネス英語には、日常英会話との違いが存在します。
ビジネス英語の特徴は、主に以下の3点です。

  • フォーマルな表現を使う
  • 省略形や短縮系を使わない
  • 相手を気遣った表現を選ぶ

  • それぞれ詳しく見ていきましょう。

    フォーマルな表現を使う


    ビジネス英会話では、より丁寧な表現を使います。

    たとえば頼みごとをするときは、「Can you ~?」より「Could you~ ?」を多く使います。

    また、同じ意味の単語でも、よりフォーマルな表現を選ぶのがビジネス英語です。

    「buy(買う)」ではなく「purchase(購入する)」、「but(でも)」ではなく「however(しかしながら)」を選ぶのがビジネス英語の特徴です。

    ビジネス英語を学ぶにあたっては、どのような表現がより丁寧な表現なのか、1つずつ押さえておく必要があります。

    省略形や短縮形を使わない


    日常英会話の特徴では、「want to」を「wanna」と省略したり、「is not」を「isn’t」と短縮する表現がよく使われます。
    主語や動詞、接続詞のthatも省略される傾向にあります。
    また、接続詞のthatも省略される傾向があります。

    しかし、ビジネス英語では、雑談中であっても、このようにくだけた表現はあまり使いません。
    省略形・短縮形は避けて、フルセンテンスで話すよう心がけましょう。

    相手を気遣った表現を選ぶ

    英語のビジネスシーンには、様々なバックグラウンドを持った人材が集まります。

    そのため、「I appreciate…(感謝申し上げます)」や「I’m afraid…(申し上げにくいのですが)」など、相手を気遣った表現がよく使われます。

    英語には日本語の敬語表現に当たる語いはありませんが、常にフランクに接していいということにはなりません。

    特に相手の意見に対して反対意見を述べる時や、相手にとって不利益な内容を伝える場合などは、相手の意見や立場に配慮した言い回しが求められます。

    ビジネス英語を勉強すべき理由

    近年、海外進出を目指す企業は増加しています。

    株式会社国際協力銀行 企画部門 調査部の「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告ー2022年度 海外直接投資アンケート結果(第34回)」によると、海外事業を「強化・拡大」すると答えた企業の割合は67.2%。

    新型コロナウイルスの感染拡大を受けて一時は減少したものの、2021年にプラスに転じており、今後ますます増加する可能性があります。

    つまり今後、グローバル人材への需要がさらに高まることが予想されるのです。

    グローバル人材には、ベースとなる語学力、コミュニケーション能力、異文化理解などのスキルが必要です。

    ビジネスシーンで求められる人材になるには、まず語学力、特に英語力を磨くことが重要です。

    ビジネス英語を勉強するメリット

    ビジネス英語を勉強することで、グローバル人材として企業から求められる立場になれるということを紹介しました。

    このセクションでは、ビジネス英語を学ぶことによって得られるメリットをさらに深掘りします。

    ビジネスの場で選択肢が増える

    ビジネス英語を勉強して得られるメリットとして、仕事の選択肢が増えることが挙げられます。
    ビジネス英語を習得すれば、英語を必要とする日本企業での仕事はもちろん、海外就職など、就ける仕事の幅が広がります。

    ちなみに、バイリンガル向け就職サイト「Daijob.com」を運営するヒューマングローバルタレント株式会社の調査によると、英語レベルが「ビジネス英語以上」の人の場合、平均年収が高くなることが明らかになっています。

    特に50代男性では1.3倍、40代・50代女性では1.6倍もの「年収格差」が見られました。
    ビジネス英語を身につけていると、それだけで好待遇・高年収を目指せる可能性があるのです。

    人脈が広がる

    ビジネス英語を習得すると、自分にとって利益をもたらす人脈を築けることもメリットの一つです。

    英語を実用レベルで話す人の数は世界で13〜15億人ほどいるといわれています。
    それに対して、日本語を話す人は世界で約1億3000万人程度しかいないといわれています。

    日本語しか話せないと、出会いは「日本語を話せる人」のみに限られてしまいます。

    しかし、英語を話せれば、出身地や国籍を問わず、より幅広い人脈を築けるようになります。

    国内外のさまざまな人と交流することで、思いがけないビジネスチャンスに恵まれる可能性もあるかもしれません。

    海外の情報をいち早く入手できる

    ビジネス英語を習得すると、これまで「日本語」だけだった情報収集の手段に「英語」が加わります。

    そうすると、日本語に翻訳されるのを待たずに、海外の最新ニュースや論文などの情報をリアルタイムで手に入れることができます。

    また、日本語だと情報を見つけることが難しい海外のローカルニュースや、日本では話題性の少ないマイナーな情報も、英語で検索して収集することが可能になります。

    情報収集の普段が増え、海外の情報をいち早く入手できることで、ビジネスの場において先んじて有利に動くことができるのです。

    ビジネスシーンで求められる英語のスキル


    ビジネス英語というと、ビジネスシーンでのスピーキング力を伸ばさなければならないというイメージが強いですよね。
    確かにスピーキング力をアップさせることは大事なのですが、ビジネス英語を使いこなすにあたって必要なスキルはほかにもいくつかあります。

    例えば、ビジネス英語を運用するには、以下のようなスキルが必要になります。

  • 英語の正しい発音
  • リスニング力・スピーキング力
  • リーディング力・ライティング力
  • コミュニケーション能力

  • それぞれ詳しく見ていきましょう。

    英語の正しい発音

    ビジネス英会話を使いこなす上でまず必要になってくるスキルは、実は「発音」です。

    「発音なんてどうでもいい」と学校で教わった方も多いかと思いますが、実は日本人の発音は世界でもワーストクラスに「聞き取りづらい」と評判が悪いのです。

    せっかく単語や文法の知識を豊富に持っていても、通じる発音を身につけていないのでは意味がありません。

    さらに、海外のビジネスの現場では、日本人が考えるよりもはるかに「発音」が重視されます。
    「発音の良し悪し」が、就ける仕事のポジションや給与を左右するといっても過言ではありません。

    高いビジネス英語力を身につけ、活躍の幅を世界に広げるためには、正しい発音を身につけることも重要なのです。

    会議・プレゼン・電話応対で通用するリスニング力・スピーキング力

    会議やプレゼンなどのビジネスシーンでは、自分の言いたいことを適切に発信するスピーキング力が求められます。

    それに加えて、適切に議論するためには、相手の意見を正確に聞き取るためのリスニング力も必要になります。

    また、電話応対にあたる場合、相手の表情が見えず、お互いの声が聞き取りにくくなったりする場合もあるので、より高度なリスニング力とスピーキング力が求められます。

    メール対応でのリーディング力・ライティング力

    ビジネス英語というと、スピーキング(ビジネス英会話)に焦点が当てられがちですが、英語は「読む・書く・聞く・話す」の4技能をバランスよく育て、身につけている必要があります。

    そして英語でのビジネスシーンには、メール対応も含まれますよね。
    英語でのメール対応には、英文を素早くかつ正確に理解するためのリーディング力と、ビジネスシーンにふさわしい簡潔な文章を書くためのライティング力が必要になります。

    日本人は正確な文章を書くことは比較的得意ですが、文法的に正しいかどうかチェックすることに時間をかける傾向があります。

    でも、ビジネスの現場ではスピード感が大事です。
    そのため、先方から送られてきたメールを素早く理解し、正しい英文を即座に生成する能力を養う必要があります。

    コミュニケーション能力

    英語でのビジネスシーンでは、純粋な英語力に加えて、実践的なコミュニケーション能力も重要になります。

    英語でしっかりと自分の意見を発信することは大事なのですが、自分の意見を主張しながらも、周りとの円滑な関係を維持するのがコミュニケーション能力です。

    冒頭で紹介した「I appreciate…(感謝申し上げます)」や「I’m afraid…(恐れ入りますが)」などの語彙も駆使して、「空気を読んだ」英語を使いこなすスキルも必要です。

    ビジネス英語の勉強法

    ここでは、ビジネス英語を学ぶにあたって踏むべきステップを、順を追って紹介します。

    01.学習目的を明確にする
    02.英語の正しい発音を学ぶ
    03.インプットのトレーニングをする
    04.アウトプットのトレーニングをする

    それぞれ詳しく見ていきましょう。

    学習目的を明確にする

    ビジネス英語を学ぶにあたって、最初にすべきことは、学習目的を明確にしておくことです。

    「学習目的をはっきりさせる」というステップが、果たして必要なのか、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

    なぜ学習目的を明確にする必要があるのかというと、英語学習というのは、それなりに長い期間と努力を要するため、挫折しそうになることもしばしばあるからです。

    そのため、英語を勉強するのを諦めそうになった時、立ち返ることができる「目的意識」を明確にしておくと、挫折を防いで目標を達成することができます。

    例えば、以下のような学習目的が考えられます。

  • 5ヶ月以内にTOEICで730点を取る
  • 英語のプレゼンで質疑応答をこなせるようになる
  • 英語でスムーズにメール対応できるようになる

  • 学習目的を明確にしておけば、目指すべきゴールがブレないだけでなく、「今自分が何に取り組むべきか」が分かるので、英語学習自体も効率的に進めることができます。

    英語の正しい発音を学ぶ

    ビジネス英語を学ぶにあたって、最初に学ぶべきは「正しい発音」です。

    発音を学ぶのは、英語の要素すべてを勉強したあとだと思っている方もいるかもしれません。
    しかし実は、英語の正しい発音の知識は、英語4技能や単語を学ぶすべての基礎となるのです。

    そのため、英語学習を効果的に進めるなら、まずは発音を学ぶことから始めると効率的といえます。

    英語の正しい発音を学ぶには、発音に特化したアプリの利用がおすすめです。
    近年は、高い音声認識精度を誇るアプリが多数配信されています。
    英語で話しかけると、発音記号レベルでフィードバックをもらえる場合も多いので、ぜひ有効活用してください。

    また、英語の発音に特化した英語コーチングサービスを利用することもおすすめです。

    英語コーチングサービスでは、発音のプロが口まわりの筋肉や舌の動かし方、発声方法などについて理屈で教えてくれます。
    そのため、より短期間で英語の正しい発音を身につけることが可能です。

    基礎的な単語・文法を復習する

    英語の発音について正しい知識を習得したら、次は英語のトレーニングの下準備として、単語・文法を復習しましょう。

    ビジネス英語は、日常英会話との違いが大きいため、日常英会話の知識がなくてもビジネスを学ぶことは可能です。
    ただそれでも、最低限中学校レベルの単語や文法の知識は身につけておく必要があります。

    中学レベルの単語や文法を学ぶには、単語や文法書をどれでも1冊ずつやり通すだけでOKです。

    学習の最初に目的意識さえはっきりさせておけば、それほど苦労なく進められるプロセスかと思います。

    インプットのトレーニングをする

    ベースとなる単語・文法の知識を身につけたら、次はインプット(読む・書く)のトレーニングです。

    すぐにアウトプット、特にスピーキングのトレーニングに進みたくなる人もいるかもしれませんが、アウトプットは十分なインプットの知識を得て初めて可能になります。

    まずはインプットのトレーニングから始めてください。

    リーディング力を鍛える

    リーディング力を鍛えるには、多読・精読が必要です。この時に、同時にビジネスで一般的に使われる単語・フレーズを覚えていくことになります。

    多読・精読に用いる教材は、自分の業務に関連する話題や、ビジネス分野で興味のある話題がおすすめです。

    具体的には、学習者のレベルに応じて内容を変えてある英語のニュース教材などを選ぶと良いでしょう。
    初見でも8割方内容が分かるものが効果的です。

    慣れてきたら、自分の業界や職種に特化した専門用語を含む教材にもチャレンジしてみましょう。

    リスニング力を鍛える

    ビジネス英語でリスニング力を鍛えるには、ビジネスシーンを扱った英語音声を多聴するのがおすすめです。

    VOA Learning EnglishBBC World Serviceなら、英語力のレベルが選べるので、初心者でも安心して学習を進めることができます。

    アプリ版もあるので、通勤時間などにスキマ時間を有効活用することも可能です。

    リスニングとリーディングの力がある程度ついたと感じたら、アウトプットのトレーニングに移りましょう。

    アウトプットのトレーニングをする

    インプットの学習が十分にできたら、アウトプットのトレーニングに入りましょう。

    ちなみに、アウトプットのトレーニングを終えたらインプットのトレーニングを終えるのではなく、インプットのトレーニングも同時並行で進めることをおすすめします。

    ライティング力を鍛える

    ライティングのトレーニングを行う時は、闇雲に何かを書くのではなく、自分のビジネスシーンに沿った文章を書く練習をしましょう。

    例えば、英語のビジネスメールを書けるようになりたいなら、ビジネスメールの「定型文」を覚えて、実践を想定したメールを書く練習をすると効果的です。

    その他にも資料作成など、ビジネスシーンで求められる、「分かりやすく簡潔な英文」を書く練習をしましょう。

    たくさん英文を書いた上で、可能ならばネイティブスピーカーに添削してもらうとよいでしょう。

    ビジネス英語を勉強するには英語コーチングもおすすめ

    独学でビジネス英語を勉強するデメリット

    ここまでビジネス英語を独学で学ぶ方法を紹介してきましたが、独学にはいくつかのデメリットがあります。

    まず、自己流で学ぶと、なかなか正しい発音が習得しにくいという点です。
    特に「L」と「R」の発音を仕分ける方法などは、プロに教えてもらわないとピンとこないという人も多いです。

    次に、学習すべき教材を見つけるのが難しいという点が挙げられます。
    また、教材の選び方だけでなく、学習の仕方や、自分のどこに問題点があるかなど、自分だけで把握するのは困難です。

    最後に、モチベーションの維持が難しいというデメリットがあります。英語学習は長く厳しいものです。一人で学習を進めていると、挫折のリスクが常に付きまといます。

    英語コーチングをおすすめする理由

    ビジネス英語を学ぶには、英語コーチングの利用がおすすめです。
    英語コーチングでは、最初のセッションで丁寧にカウンセリングを行い、学習目的を明確化していきます。
    場合によっては、自分でも気づかなかったような「英語を学びたい理由」が深掘りされるかもしれません。

    そして、カウンセリングによって、それぞれの受講生に最適な学習プランが提案されます。
    学習方法を自分で探して迷子になる心配もありません。

    さらに、専任のコーチが目標達成まで伴走してくれるので、確実に学習を進めることができ、モチベーションを目標達成まで維持することができます。

    ビジネス英語を学びたい人におすすめの英語コーチングサービスの1つに、「ギャビーアカデミー」があります。

    ギャビーアカデミーは、グローバルなビジネスシーンで活躍する人材を多数輩出している英語コーチングサービスです。

    世界トップレベルの発音評価AIを搭載したアプリを導入しており、自主学習アプリと有資格者によるコーチングで、「英語を自分のことばにする」を最速で実現します。

    ビジネス英語を学びたい人には、「ビジネス英語プロコース」の受講がおすすめです。

    「ビジネスレベルの英語を身につける」となると、途方もなく難しい挑戦に感じられるかもしれません。

    しかし、畑違いではありますが、専門性の高い分野の英語を身につけた筆者の経験からいうと、英語というのはシンプルで合理的な言語です。

    中級レベルの英語を身につけると、だんだん「日本語に訳すより英語で考えた方が早い」と感じる機会が多くなってきます。

    コツをつかんでしまえば、決して難しい言語ではありません。
    現に、英語を使いこなす日本人も相当数いるのです。

    英語を学ぶには努力が必要ですが、少しの努力で多くの実りが得られます。

    ぜひ、「英語を話す状況を避ける」のではなく、「英語の勉強を始める」という選択肢へと飛び込んできてください。


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